- 萩原 貞幸
- 株式会社ファンドファンクション 代表取締役社長
- 大阪府
- 経営コンサルタント/起業家
対象:事業再生と承継・M&A
- 村田 英幸
- (弁護士)
- 村田 英幸
- (弁護士)
10日 家電量販店の買収のニュースが2件あった。
1つは、業界5位のビックカメラが
6位のコジマを買収するという。
買収額は百数十億円で、ビックカメラが
コジマの株式の過半数を取得する。
ビックカメラの売上は約5000億円 営業利益90億円
一方のコジマは売上約4000億円 営業利益40億円
合併や持ち株会社化でも良さそうな両社ですが、
トップのヤマダ電機を追随したいと考える野心的なビックカメラが、
財務的、人員的リストラをせまられるコジマを買収するという形態。
主従関係が意外とはっきりしている買収。
買収の目的は、
1.商圏補完。
ビックカメラが都心部に店を持っており、
コジマは郊外に店を持っている。
2.物流等タスク共通化によるコスト圧縮。
3.バイヤーとしての力を強化。
買収後業界2位の地位を築き、
メーカーとの価格交渉を優位にすすめられる。
しかし、このような目的でのM&Aは
通常の業界再編でよくある話
(売上向上、コスト削減といったもの)であり、
まだまだ次世代を見据えた買収ではない。
一方の業界首位のヤマダ電機は、
住宅設備機器大手のハウステックHDを100%に子会社化する。
これは次世代の省エネ「スマートハウス」事業
における住宅、家電、住設備の一括提供体制を
構築するためのものであり、
M&A戦略として、一歩も二歩も先行している。
かつ手法としても100%子会社するあたり、
スピードも事業展開スピードも意識されている。
ヤマダ電機以外の陣営が買収、合併を繰り返して、
売上高は数字上 追い抜くことはあるかもしれないが、
ヤマダ電機より進んだ事業展開は、なかなかできないと思われる。
やはり これが業界1位たる所以であろう。
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