- 吉野 充巨
- オフィスマイエフ・ピー 代表
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
資産配分の中で、外国債券、通貨分散をお考え方にご紹介する事が多い、外貨MMF(マネー・マーケット・ファンド)についてその運用先例をご紹介します。
外貨MMFとは、当該通貨を短期金融商品で運用する商品で、導入後現在まで当該通貨での元本割れはなかった商品です。利回りは、当該通貨国の金利に追随していますが、実績利回りは運用会社毎に異なります。
では、これら低リスクであるMMFが運用の対象としているのはどのよう商品でしょう。
筆者も取引がある大手証券会社が扱う外貨MMFの目論見書に基づいてご紹介します。
USドルMMFの運用状況⇒投資状況⇒資産別地域別の投資状況⇒USドル・ポートフォリオによると、2011年7月末日現在の投資比率は、コマーシャルペーパー(CP)53.58%、譲渡性預金証書27.34%、定期預金16.86%と社債2.24%、そして現金及びその他の資産(負債控除後)のマイナス0.02%です。
昨日、ご紹介した円のMMFとは、投資対象がかなり異なり、より短期商品に投資しているのが解ります。
定期預金は、米国に置いていますが(投資比率16.86%)、CPの国は運用利回り等を考慮して、先進11ヶ国のCPを対象とし、オーストラリア(投資比率10.07%)、イギリス(同9.24%)、ドイツ(同.13%)の順で日本のCPも4.48%を占めています。
譲渡性預金証書は、先進国とされる国々の証書に投資し、イギリス(投資比率13.79%)、オーストラリア(投資比率4.58%)、日本(投資比率4.48%)の順で先進国5ヶ国のものを保有しています。
社債はMMFの特性上イギリスで発行されたものを保有、投資比率は2.24%に過ぎません。
米ドルのMMFなのですが、米国で発行されたものと定期預金を合わせても20.48%と思ったよりも少ない投資比率です。
そして次ページにUSドル・ポートフォリオの投資有価証券の主要銘柄が掲載されています。
トップ3は1位保険グループのAVIVA PLCのCP(発行国イギリス)、2位はENI COORDINATIONのCP(発行国ベルギー)、3位QUBEEC PROV のCP(発行国カナダ)などです。
MMFが投資している主要銘柄の企業名を確認すると、ご自身が外国債券に投資する際に、どの国の債券を購入すればリスクが低いのか、社債の場合にはどの企業のものを選べばリスクが低いのかを測るベースに為ると考えます。
今回ご紹介したUSドルMMFは数多ある外貨MMFの1例です。多くの外貨MMFもCPや譲渡性預金証書・定期預金などで運用されていますが、夫々の占める割合が大きいものの、社債・CPは夫々の発行企業が異なるものを保有しています。
必ず多くの目論見書等をお読みに為り比較対象してからご購入等の参考として下さい。
明日は、ユーロMMFと豪ドルMMFの例をご紹介します。
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文責
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP(R)
ロングステイ財団登録ロングステイアドバイザー
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
吉 野 充 巨
独立系顧問料制アドバイザーの紹介
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『このコラム又は回答は、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。
投資による損益はすべてご相談者及び読者ご自身に帰属いたします。
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