「見た目」をはずす？

建築の「見た目」・・２

逆に時々あるのですが・・

こういう見た目から大きく逸脱した建物があると、人はそこが何の建物なのか看板などを見ないとわからなくなります。

わざとってことも多いのですが・・

わざと、これは何？と興味をひかせるわけです。

これは、うまくいけば目を引きますが、はずすと大変です。

実は、どことは言いませんが、新しい建物の新しいお店が出来たのですが・・

その建物を建てている頃から所用でその横を車で通ることが多かったのです。

新しい建物を、しかもそこそこ面白そうな建物を建てていると、仕事柄とても気になります。

そこで、通りかかって信号で止まるたびにそこを眺めていました・・

お、もう外装に入ったな・・とか。

で、完成しました。

個人的な趣味は別にして、けっこうお洒落な住宅なようです。

何て言うか、北欧住宅か北米の草原住宅みたいな雰囲気でしょうか・・

住宅にしては本物材を使って凝っています。

ところが・・

ある日突然・・

その前に花輪が並んだのです。

それでまず驚いた！

だって、北欧住宅みたいなんですから・・てっきり住宅だと思っていたのです。

お店なんだ・・

どうりで高そうな材料使ってるはずだ・・

で、看板は？

あるのはある・・

小さい看板、なんつーか店の名前だけが英文で書いてちょこっと書いて掛けてある。

えっと・・

何の店？

まったくわからない・・

私だけでなく知り合いも女房殿もみんなわからない！

何度横通ってのぞいてもわからない！

外からは中が見えない・・

看板があっても店名しか書いてない。

何でそんなことするんだろう？

中を誰かがのぞきに行ってようやくわかりました。

美容院でした。

美容院には美容院の見た目があります。

住宅屋さんに頼んで違う建物をつくってしまうとこういうことがよく起こります。

ある意味、目を引いて人の注意を集めたと言う意味では正解なのでしょう。

ただ、その後は難しい物があります。

隠れたレストランとか料理屋さんなんてのも同じですね。

住宅地の中の中、探さないとわからない・・

見た目は普通の住宅！

中を改装した知る人ぞ知る・・

なんてレストラン。

よほどうまくいけば大成功しますが・・

確率はとても低いのです。

Atelier繁建築設計事務所ＨＰ

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