カナダのリフォーム - 住宅設計・構造全般 - 専門家プロファイル

横田 之宏
横田建設マネジメント株式会社 
建築家

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対象:住宅設計・構造

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カナダのリフォーム

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カナダ住宅

カナダのリフォームについて少しお話をします。

カナダの住宅の新築市場に比べてリフォームの市場は3倍程度あります。その中にはホームセンターで機材を買ってDIYをするものも含まれます。アメリカやカナダのケーブルテレビではDIYチャンネルで一日中DIYでのリフォームの様子を流していますが、それは、20%程度でほとんどが日本と同じく建築の専門家に依頼するものがほとんどです。

日本の住宅の寿命を海外と同じ程度に伸ばそうと日本政府もかんがえています。日本の住宅の広さが、ある程度確保されてきたことが背景にあるのではと思います。1家族でプライバシーの空間を持てる広さが、確保されてきたので、建替えにより、大きさを変更する必要がなくなってきたのでしょう。

カナダではリフォームを繰り返すたびに住宅(建物)価値が向上します。どこを改修するとその価値はリフォームに要した価格の何%が向上するか調査もできています。水周りの改修(bath Kitchen)については費用の120%程度の価値の向上があります。日本でも、築年数により建物の価値が償却されると考えるだけでなく、手を掛けることによる価値の向上を評価する必要性があるとも言われ始めています。実際、木の強度は50年でなくなるものでなく、虫食いや腐食のないことが条件ですが、500年程度強度は向上します。海外の建物はなぜ長持ちする?と言う質問に対しては、地下室を」備えていることが大きな要因として考えられます。地下室を持ちことにより1階の床が周りの地盤より1m以上高いので腐りにくく、虫もつきにくいまた、木材自体の乾燥状態が保たれています。(バリヤフリーの観点からは逆行しているように感じられますが)

日本の住宅も床下に土の部分がなくなってきました。べた基礎で造られている住宅は、地盤面からの湿度が上がらなくなってきました。その点は強度を保つだけでなく建物を長く使うという点でもいいことです。

大型リフォームで基礎の見直しを十分におこない、耐震に対してだけでなく、建物を長く持たせるためにも土と接する部分のことは大切に考えてください。

写真は、リフォームの現場の写真で、建物を持ち上げて地下室を造るリフォームです。使っていた玄関扉を再利用しています。

 

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