専属、専任媒介で不動産業者に依頼している売主さんの所に、
「当社に是非欲しいと言ってるお客さんがいます。
是非当社にお任せ頂けませんか?」
と言って、売却依頼を強引に結ぼうとする行為を、
業界的には「抜き」と言います。
売主さんの信頼を得るような関係を、
販売担当者が築けていれば、
売主さんからなんの断りもなく、
他社に媒介を切り替えられることなどない、
と私は思います。ただ、
「抜かれた方が悪い」
とルール違反を意にも介さない業者はとんでもありません。
事情があって金額の見直しが出来なかったり、
物件自体に難があったりすると、
半年、一年と売れないことなど良くあります。
「お客さんいますから・・・」
といったセリフは、
売りたくてうずうずしてる売主さんにとっては、
天の声に聞こえても仕方がありません。
実際にはそんなお客さんなどいないことがほとんどです。
お客さんがいない不動産業者なんかいませんから。
「あなたの所有している物件を限定して欲しいんです」
なんてセリフは詐欺に近いですよ。
平気でルール違反を犯す業者が闊歩する業界の仕組みや、
商慣習をお客さんに少しずつ説明して理解を得るということも、
不動産営業マンには必要ですね。
そうしないとお客さんが損をしかねませんからね。
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