ある組織の話しです。
私は友人に連れられ、この組織の講演を聞きに行きました。
終了後、懇親会が行われました。
「ちょっとだけでもいいから顔を出してみよう」と友人が言いました。
私は気が進みませんでしたが、「どうしても」と言う友人に嫌だと言えず、仕方なく参加することにしました。
私は驚きました。
メンバーはみな熱心で、驚くほど純粋なのです。
「こういう人達の運動なら応援してもいいな」と思った私は、組織の活動に参加することにしました。
講演から2年が経ったある日。
私はしばらくぶりに組織のイベントに参加しました。
仕事が忙しく、なかなか顔を出せずにいたのです。
私は驚きました。
雰囲気が全然違うのです。
純粋さが失われ、組織としての言い分が一人歩きし、それに従わない奴はここから出ていけと言わんばかりなのです。
「まるでどこかの政治団体みたいだ」と私は思いました。
メンバーには純粋さを持ち続けている人もいましたが、皆どこか遠慮がちで、覇気がありません。
◆ 人が集まると「組織の建前」が生まれる。
◆ 建前はどんどん強化され、やがて「組織としての正当性」となる。
◆ 正当性は「異端」を生み出し、それを排除し始める。
私はそこに「組織の限界」を見ました。
そしてこの組織から去ることを決めました。
(中沢努「日常を哲学する」から抜粋)
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