内言によるエレンコス(問答) 講座 ‐その1‐ - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

中沢 努
パンセ・ソバージュ・アンド・カンパニー 代表
東京都
コンサルタント・研修講師・講演講師
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内言によるエレンコス(問答) 講座 ‐その1‐

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  1. 法人・ビジネス
  2. 人材育成
  3. 人材育成全般
中沢努 「<深く考える>序開き」 抜粋

     (注)内言=無音の心の中の言葉、エレンコス=反駁的な対話や問答

皆さんは、「そうだ」とされている“当然なるもの”を疑うってことありますか?
例えば・・・テレビや新聞で「事実」とされている「もの」や「こと」をです。

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テレビを見ながら朝ごはんを食べる人がいる。
新聞を読みながら通勤する人がいる。
ネットで検索しながら仕事をする人がいる。

私たちはそうやって情報を得、利用し、時にはそれを他人に伝えたりする。
そういうやりとりが「現実」として眼前に現れ、それが集まり、やがて「事実」となる。

しかし、考えてみて欲しい。

テレビで見た/聞いた情報は、どこまで「本当」なのか?
新聞で読んだ情報は、どこまで「本当」なのか?
ネットで拾った情報は、どこまで「本当」なのか?

もちろん、多くの人は「全てが本当だ」とは思っていない。
しかし「全てが本当だとは思っていない」という「個人の懐疑的認識」が集まり、全体性を帯びると、「情報」は「現実」として独り歩きし、いつの間にか正当性を獲得してしまう。

結果として、テレビや新聞やネットの情報は「事実的現象」として認知され、いつの間にか“的”が抜けて「事実現象」となり、次いで“現象”が抜け、最後に「事実」となる。

それが私たちの日常だ。

(出典)
http://profile.ne.jp/pf/pensee-tsutomu-nakazawa/c/c-46082/
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内言によるエレンコス講座は、いわゆる「読み物」ではありません。
これは「思考の練習帳」です。
「自分に」問いかけ、「自分で」考えて下さい。

【ワーク1】
上の引用箇所を読んだ感想をノートに書いてみて下さい。

【ワーク2】
あなたは、テレビ(及び新聞やネット)が伝える情報が「必ずしも本当とは限らない」ということを知っていましたか?

【ワーク3】
「必ずしも本当とは限らない」と知っていながらそれを「疑わない」(疑ったとしても疑いぬかない)という人にお聞きします。
そういう自分をどう思いますか?

【ワーク4】
「事実的現象」が「事実現象」となり、最後に「事実」となっているものは、テレビや新聞やネットの情報だけですか?
その他にはどのようなもの/ことがありますか?

【ワーク5】
あなたは、「自分の日常」をどう思いますか?
また、「そういう日常を送っている自分」をどう思いますか?

(中沢努「<深く考える>序開き」から抜粋)

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