ある 複合施設のビル が 解体されていく。
20年以上も前。私が設計で たずさわった建物だ。
感慨深い。
総工費は 10億以上 2000平米からの計画。
かけだしの私 と 師匠 のふたりだけでまとめた。
師匠は、主に意匠と設備関係。私は役所関係の対応。
自然とそんな役割分担で、つっぱしった仕事だった。
しんどかったけど、楽しかった日々の思い出は残る。
破天荒で豪快だったその師匠とおなじく、この建築も
おわりをむかえることになった。
産業廃棄物とCO2をまき散らかすこの解体現場から
( 例えるには あまりに おこがましくも。)
伊勢神宮の 式年還宮 という神事のことを考えた。
20年に一度社殿を建て替える という大祭がある。
一見するにエコ思想とは正反対。ただ宮大工さんの
技術を絶やさないということも、ひとつの理由だと。
そんな若き宮大工さんの仕事、先日記事にみかけた。
たしかに
20年とは 人ひとり一人前になるまでの時間だ。
それを 思うと
私もまだまだ 立ち止まるわけには いかない。
このコラムの執筆専門家
- 岩間 隆司
- (東京都 / 建築家)
- 株式会社ソキウス 代表取締役
スマートに シンプルに 住う。 都市型住宅・集合住宅
都市の厳しい条件のもとでも、住宅や集合住宅を実現させてきました。住宅計画における制約は、生活空間に個性が生まれる、ひとつの契機として、ポジティブにとらえております。
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