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対象:心と体の不調

茅野 分
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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年04月18日更新

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うつ病をブッとばせ!セルフ&ラインで育む会社の心の健康(9)

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  1. 心と体・医療健康
  2. 心と体の不調
  3. 疲れやすさ

(続き)・・さて、そのように職場内のラインケアや環境整備を図ったとしても、メンタル面で不調を来たす社員が発生してしまうことはあり得ます。その場合はどのように対処すればよいのでしょうか。

先ず大切なことは、心の健康上の「サイン」を見逃さないことです。例えばうつ病などの場合、意欲の減退や気分の落ち込みなどが典型的な症状とされますが、そのような症状が現れた時には既に本格的なうつ病を発症してしまっていることが大半です。

 

それよりも早期に現れるサインは、むしろ「行動面」の変化です。日頃から充分に部下の仕事ぶりを観察している上司や管理者ならば、行動面の変化を把握することは可能なはずです。

一番分かりやすいのは出勤の状況で、遅刻や早退、欠勤の増加があれば要注意です。うつ病は多くの場合、朝に調子が悪くなるので無断の遅刻や欠勤が現れやすくなります。有給休暇の名目だと見落としがちですが、欠勤が増えてきたら一度は話を聞いてみる必要があります。

 

次に仕事中の集中力の低下やミスの増加が目立つようになります。以前なかったようなケアレスミスや物忘れが多い、残業をしている割に仕事が進んでいない、同じ作業を重複して行なっている、注意したことを忘れている、などが要注意のサインです。

また協調性が阻害されてトラブルが続いたり、同僚とのケンカが多い、食事や生活態度が乱れてきた、酒の量が増えた、ギャンブルに凝っている、などの変化は見逃さないようにしたいところです。

 

このような行動面のサインを把握した場合、どのように対処する必要があるのでしょうか。いきなり精神科を受診させるのは考え物ですし、本人が拒否するのは目に見えています。先ずはじっくりと話を聴くことから始めましょう。

ここで大切なことは、話をしやすい雰囲気を作ることです。日頃、上司とあまり話もできないような部下の場合、上司が積極的に話を「聴く姿勢」を見せるだけで、部下は安心し心を開くものです。軽度の悩みであれば、この段階で解消することも少なくありません。

 

できれば二人だけの場面で、まとまった時間をとって話し合うことが重要です。「欠勤が目立つけれども、何か困ったことでもあるのか?何でも相談してくれ」などと、部下から事情を聴くようにします。

この時に気をつけるべきは、上司が心の余裕をもち、部下に固定観念を持たないことです。心を真っ白にして、部下の言うことを受け止めることが肝要です。そのようにして部下との信頼関係を構築し、続いてストレスや悩みの原因について部下本人と考えていきます。

 

ストレスや悩みの原因は一つではなく、多くの場合、複数存在します。一回話し合ったぐらいで直ぐに解消されるものではありません。ただ上司が一緒になって考えてくれている、と部下が感じることで、部下本人のストレスへ向き合うパワーが生じます。

例えば一口に仕事のストレスといっても、仕事のどういうことがストレスになっているのか、あるいは職場のどのようなことが重圧になっているのか、一緒に分析をしながら考えていくことが重要なのです。

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