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都市の地震火災

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●建物の安全性を求めて
防災の日の翌日、NHKスペシャルで東京直下型地震が発生した際の都市の予想される被害想定を基にした防災対策のあり方をテーマに特集をしていました。

消防隊の消火活動について、地震直後は断水が予想されるのでプール等の溜水を利用する事になると、コメントしていました。実際プールにホースを突っ込んで、消火訓練している画像が映りました。

私は思うのですが、断水が容易に予想されるのに、何故プールの被害は無いと仮定出来るのでしょうか?
実際に、阪神大震災の時は、殆どのプールや防火水槽は破壊されて水を溜めておく事が出来ませんでした。

又、杉並区を例に挙げて、10台ある消防車を、同時多発火災において、どう振り分けるかの訓練をしていました。その中で、消防車を機動的に「転戦」させる作戦を展開していましたが、これも???です。

想定は冬の夕刻、火を使う時刻を想定しての消火活動です。明け方の地震であった阪神大震災でも、消火活動は満足に出来ていません。人々がもっと活動している夕刻において消防車が機動的な活動が出来るでしょうか?渋滞や倒壊した建物に阻まれ、逃げ惑う住民の為にノロノロ運転を余儀なくされて火災現場に到着した頃は、手の施しようがなくなっているのではないでしょうか。

消火活動において、最も重要なのは初期消火です。火が大きくならないうちに消してしまう事です。地震の際は消防車は全くアテには出来ません。同時多発的に襲う火災は自分達の手で消火するしかないのです。
では、何をすれは良いのか?一家に一台、欲を云えば一室に一台、消火器を設置する事です。火が出たら119番では無く火が出たら消火器、と発想を変える訓練をした方が余程現実的だと思うのですが、如何でしょうか?

人をだまして、消火器を売りつける押し売り屋さんに感謝する日が来ない事を祈りつつ・・・

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