- 森 友宏
- アペリオ国際特許事務所 - APERIO IP ATTORNEYS 弁理士・米国弁護士
- 東京都
- 弁理士
対象:特許・商標・著作権
- 河野 英仁
- (弁理士)
- 河野 英仁
- (弁理士)
ここでは出願書類の中核となる明細書(specification)の記載について説明します。
記載の順序
明細書(specification)は以下の順序で記載することが好ましい。(37CFR1.77, MPEP608.01(a))
1. Title of the Invention
発明の名称
2. Cross-Reference to Related Application
関連出願に関する言及
3. 政府支援研究または開発に関するstatement
4. CDで提出されたSequence Listing、表、プログラムに関する言及
5. Background of the Invention
発明の背景
1. Field of the Invention
発明の技術分野
2. Description of Related Art
関連技術の説明
6. Brief Summary of the Invention
発明の簡単な概要
7. Brief Description of the Several Views of the Drawing(s)
図面の簡単な説明
8. Detailed Description of the Invention
発明の詳細な説明
9. Claim(s)
クレーム
10. Abstract of the Disclosure
開示の要約
11. Sequence Listing
コンピュータプログラムリスト
Title of the Invention
・明細書の最初のページの先頭に記載する。(37CFR1.72(a))
・500文字を超えてはいけない。2語から7語が好ましい。(37CFR1.72(a),MPEP608.01(a))
・発明の名称を簡潔かつ技術的に正確に記載する。(MPEP606)
・訴訟で狭く解釈されるのを防ぐため、最も広いクレームに対応させてできるだけ広い範囲をカバーできる名称とする。→不適切であれば審査官に指摘されるが、そのときに修正すれば足りる。
・基礎となる日本出願の「発明の名称」の記載にとらわれる必要はない。
・"improved"、"improvement of"、"improvement in"などは発明の名称の一部とは考えられないので、これらの言葉からはじめてはいけない。
・すべて大文字にする。
・"A"や"THE"はつけない。
Cross-Reference to Related Application
・関連出願の出願番号、その出願との関係を記載する。(37CFR1.78, MPEP201.11)
・記載例についてはhttp://www.aperio-ip.com/c/patentsystems/us/6を参照
Background of the Invention
一般的に以下の2つの部分から構成される。(MPEP608.01(c))
1. Field of the Invention
発明が関連する技術分野を記載する。クレームされた発明の主題に対応するものでなければならない。
2. Description of Related Art
・関連技術を説明する。
・従来技術についてはあまり詳しく記載しない方がよい。ここにprior artとして記載された技術は、自認した従来技術(admitted prior art)であると判断される(すなわち拒絶理由で従来技術として引用される)場合や権利解釈において不利に働く場合がある。
・発明が解決しようとする課題や問題点(課題や問題の発見自体が発明である場合もあるし、products liabilityの問題も生ずる場合がある)も記載しない方がよい。
Brief Summary of the Invention
・発明の目的および発明の概要を記載する。(37CFR1.73, MPEP608.01(d))
・詳細についてはhttp://www.aperio-ip.com/c/patentsystems/us/6を参照
Brief Description of the Several Views of the Drawing(s)
・図面を簡単に説明する。(37CFR1.74, MPEP608.01(f))
・あまり詳しく説明しない。詳しい説明はDetailed Descriptionの中で述べる。
Detailed Description of the Invention
・発明を詳細に説明する。(MPEP608.01(g))
・図面の符号
・なるべく多くの符号を引用して発明を説明する。
・クレームされた要素を図示して説明する。
・2つの部材や部材とその改良物に対して同一の符号を付してはいけない。
・注意点についてはhttp://www.aperio-ip.com/c/patentsystems/us/6を参照
Claim(s)
クレームの形式 (MPEP608.01(m))
・詳細についてはhttp://www.aperio-ip.com/c/patentsystems/us/6を参照
クレーム番号
・詳細についてはhttp://www.aperio-ip.com/c/patentsystems/us/6を参照
独立クレーム
・詳細についてはhttp://www.aperio-ip.com/c/patentsystems/us/6を参照
多数従属クレーム
・詳細についてはhttp://www.aperio-ip.com/c/patentsystems/us/6を参照
Abstract of the Disclosure
・詳細についてはhttp://www.aperio-ip.com/c/patentsystems/us/6を参照
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