- 三島木 英雄
- 株式会社FPリサーチパートナーズ 代表取締役
- 神奈川県
- ファイナンシャルプランナー
対象:教育資金・教育ローン
~年率換算1.2%程度しかない~
お子様の学費積立と保険機能を兼ね備えた学資保険は
以前から人気です。
昨今は低金利の影響もあり、将来の受け取り金額は減少しているものの
根強い人気があります。
学費を貯める方法として安全確実なのが人気の秘訣でしょうか。
しかしながら将来へのインフレ等を考えたときに必ずしも得策ではないかもしれません。
【以下30歳男性での試算】
仮に18年後の将来に3,000,000円の学費を学資保険で用意するとしましょう。
学資保険では非常に強いA社さんを例に取りますと月額保険料は12,470円です。
18年間での拠出総額は2,693,520円。
それが3,000,000円になり、途中で万が一のことがあれば保険料は不要ですから
確かに魅力かもしれません。
しかしながら年率換算しますと約1.2%程度しかありません。
低金利の時代に長年の金利・資金をロックしてしまうという悪い面も存在します。
~掛け捨て保険との組み合わせで~
一方で、こんな考え方ができます。
300万円の定期保険に加入し、残ったお金を「自分で18年間運用する」
掛け捨て保険の大手O社さんを例にしますと20年間、300万円の死亡保障を
得るために毎月672円の保険料が掛かります。
しかしながら、その保険にて万が一の備えはしているので
「残りが運用にまわせる部分となります」
先ほどの学資保険を例にしますと12,470円-672円=11,798円となります。
これを自身で運用できないのでいまだ、学資保険は売れるわけです。
では平均何パーセント以上で運用すれば、学資保険よりメリットを受けられるでしょうか?
答えは約1.85%以上です。
2%以上で運用できれば学資保険より良いパフォーマンスを発揮することができます。
当然に2%の利回りを求めるとなれば多少のリスクは必要ですが
「積み立て投資信託」で十分に達成可能ですし、上ブレする可能性の方がむしろ
高いのでは?と私は感じています。積み立て投資信託はしっかりと分散し
ノーロードのインデックス型が無難です。
将来必ず出費する費用=確実な方法は基本ですが、自己責任時代を生き抜くには
簡単な知恵をつけて対処していきたいものです。
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