この工法は、床下まで断熱化してしまい、床下は湿気が上がらない様に、土間コンクリートと防湿シートで密封します。基礎の外側を、外壁で張った断熱材をそのまま、基礎部分まで張り伸ばします。そうする事で隙間が無くなり、高気密化が完成します。
注意点は、床下の換気を外気に頼る事が出来ないので、室内の空気を床下まで循環させてやる必要が発生する事です。それさえすれば完璧と思われたのですが、実は思わぬ伏兵がいました。
白蟻です。スチレンボードは石油製品で白蟻の栄養にもならない、と思うのは人間の考えで、白蟻にしてみれば木とスチレンボードの区別がつきません。土に接触しているスチレンボードに白蟻の食害が各地から報告されました。食害を受けない断熱材(発泡ガラス等)で基礎を覆えば問題は解消するのですが、どれも値段が高く、ローコストの観点から採用出来ません。
また、土台と基礎が密着している為、接触面が乾燥し難く、土台にダメージを 与える可能性があります。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
06-6714-6693
「●エコノミーなエコロジー」のコラム
基礎工事 3(2007/06/05 18:06)
基礎工事 1(2007/06/04 21:06)