先生の弾き方、音楽の捉え方を一方的に生徒に押し付ける。
そして生徒はそれを真似をする。
これからは「引き出す」レッスン
ですが、私が思うにこれからのレッスンは教え込むのではなく、
生徒のもっている音楽、ひいては人生観を引き出すことが大切だと思います。
しかし、これはかなり大変なことです。何より時間と忍耐が必要です。
なぜなら、生徒がどういう風に弾きたいのかを自分で考えさせて、
それを実際に音に出来るまで、講師はじっと見守らなければならないからです。
大事なのは、どうやって「引き出す」か
かといって、講師は黙ってみているわけには行きません。
どのように弾きたいのか、そこをどうしてそのように弾いたのかを、
「会話」や「質問」によって、うまく「生徒自身の口で語らせる」ことが大切です。
人は、言葉にすることによって、まだはっきり形となっていない考えを、
明確にさせることが出来ます。そうして出来た音楽は、「意思のある音楽」になります。
意思のある音楽を目指す
音楽は目には見えないものですが、演奏には、その人の意思というものが見えます。
「こういう風に弾きたい!」という意思のある演奏は、それが個性となります。
意思のある演奏と、教え込まれて出来た演奏とは、実際に音にしたときに、違うと思います。
音楽には、これといった正解はありません。
しかし、音楽的に明らかに間違った弾き方をしていたら、それはすかさず直します。
それ以外は、生徒さんとの対話やコラボレーションで音楽を作り上げていくのが良いと思っています。
「なんでそういう風に弾いたの?」
この質問に明確な理由付けが出来ていれば、「なるほど、いいね」となり、
「こういう弾き方もあるんじゃない?」という投げかけにもなります。
とにかくピアノのレッスンには、生徒さんにいろいろ語らせることが大事ですよね。
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