なぜ“あの人”と話すと楽しくないのか?(その1) - 対人力・コミュニケーションスキル - 専門家プロファイル

宮本 ゆかり
マイウェイネットワーク 
ビジネススキル講師

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閲覧数順 2024年04月23日更新

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なぜ“あの人”と話すと楽しくないのか?(その1)

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夢を実現する力 うまくいかない人の本質を学ぶ
●KY〔空気が読めない〕人、
 文脈に沿った会話の流れに乗れない人


私は、老若男女いろんなタイプの人とお付き合いしますが、時々、いっしょに話していて“楽しくない”と感じる人がいます。
この人(“KY君”と呼びます)といても会話が弾まない。
会った後、「あー楽しかった。有意義だった」と思えないのです。

「なぜだろう・・・?」と考えてみたら、KY君に共通する要素が見えてきました。

まず、KY君は、“場の空気”が読めません。
それまでの周りの会話の文脈〔流れ〕に乗れず、断ち切るような発言をしてしまうのです。

例えば・・・

Aさん「ねぇ、もしタケコプターがあったらどこへ行きたい?」
Bさん「そうね・・・私はハワイかな」
Cさん「ぼくは、アフリカの大草原がいいな〜」
Dさん「私は、宇宙へ飛び出して、銀河系の果てまで行ってみたいわ」
KY君「タケコプターって、あれは原理的に飛べないらしいですよ」

これで一気に、場の空気はシラけます。話の腰を折られた感じ。

誰かが話をした後に、それに同意・同調することなく、別の観点から自分の見解を述べるのです。
(特に理系の方に多いような気がします)

こういう人は職業柄、常に幅広い視点をもって、現状を鵜呑みにせず、新しい方法で問題解決に当たらなければならない。
それはわかりますが・・・、これを普段の人とのコミュニケーションの場に持ち出してくると、話していてつまらない相手になってしまいます。

ある時、職場の同僚が
「最近、仕事がはかどらないんだけど、段取りが悪いと思うんだよね」と言いました。

するとKY君、即座に「いや、それは体調の問題でしょ。毎日残業が続いて寝不足だから、はかどらないんだよ」と返しました。

このように相手の言い分をまったく受け入れも同調もせず、跳ね返して、自分の意見をぶつけるのです。
まるで、相手に同意するということは、自分が負けてしまうように感じているみたいです。
相手が何かを言ったら、(その見解が間違っていたとしても、相手がそう感じたこと自体は事実なんだから)、
「そうですよねー」と、いったん受け入れてあげたらいいのです。

それなのに、相手の投げたボールを受け取りもせず、下に落としたまま自分のボールを投げます。
ボールを放置された相手が、気分を悪くしていることにも気づいていません。

KY君は、基本的に人の話を聴かない。話を聴くのが下手。
もっと言うなら、人に対する興味が薄く、相手の気持ちを理解してあげようという気持ちがありません。

だから、相手の言い分を表面的にだけ聞いて、即、それとは反対の(または別の観点から)自分の主張を伝えるのです。

より良いコミュニケーションを保ちたいのなら、いったん相手の言い分をキャッチしてあげてから返すことが大切です。

相手の話を聴いた後には、「NO、BUT〔いいえ。でも・・〕」ではなく、「YES、AND〔そうですよね。それから・・〕」を使うのです。