脳みその構造 - 経営戦略・事業ビジョン - 専門家プロファイル

青松 敬明
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寺崎 芳紀
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(経営コンサルタント)
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閲覧数順 2024年04月25日更新

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 過去20年にわたって、どうしてサボリ癖が直らないのかを常に考えていた。
 何をやろうとしても、すぐにサボリ癖が出てくるのである。

 いずれにしても、意識的なのか無意識なのかは分からないが、「サボれ」と指示しているのは、他でもない自分の脳なので、「どうしてこの私の脳はサボれと指示を出すのだろう」と考え続けていたわけである。
 もっとも、それを考えるのが、そもそもサボっている張本人の「脳」なので、その考えもサボりながら考えているわけで、結局はいまだにサボリ癖は直らない。

 結果的に、この間、いろいろな本を読んだり、自分の低レベルの脳で考えた結果、いくつかのポイントが見えてきた。
 正しいかどうかは別として、だいたい「この私の脳」はこんなものではないかと思われることを列挙する。

 ーこの私の脳には、記憶力なんて能力はない。
 ーこの私の脳には、集中力なんて能力はない。
 ーこの私の脳は、突然何かを閃いて、すぐに忘れる。
  おまけに、数秒後には、何を閃いたかの痕跡すら覚えていない。
  にもかかわらず、まったく関係のない場面で、その閃きを思い出したりする。
  、、、が、また忘れる。
 ーこの私の脳は、仕事の優劣を決められない。
 ーこの私の脳は、何かを考えるときに必ず別のことも考えてしまう。
 ーこの私の脳は、変化にビビる。

 しかし、不思議なことに、例えば、溜まっている仕事を順番に処理するときは、優劣を決められないのに、溜まっている仕事にタイトルを付けて並べてみると、緊急なものから順番に並べることはできるのである。
 要するに、仕事をしようとしている「脳」とは別に、仕事をさせようとしている「脳」があるような気がするのである。

 また、いくら集中しようと思っても集中できないのに、気が付いたら一心不乱にメールの返信を何通も書きまくっていることもある。本当にこの私の脳がやっているとは思えない。

 要するに、「この私の脳」に何かをやらせようとするからサボろうとするわけで、「この私の脳」が気付かないうちに、「別のこの私の脳」が仕組みを作ってしまったら、変化にビビることもなく、「この私の脳」は活動してくれそうなのである。

 「記憶」しないなら、「記憶装置」を作り、
 「集中」しないなら、集中するように仕向け、
 「閃いた」瞬間に、メモする癖をつけ、
 仕事の優劣を決めてから仕事をするようにすれば、
 多少は「この私の脳」もサボらなくなりそうなのである。
 
 そして、本当に生産的な仕事をするときには、「この私の脳」を空っぽにして、余計なことを考えないようにできれば言うことはない。


*「脳みその構造」より転記しました。