中小企業の底力

こんにちは！介護経営コンサルティング・介護施設紹介「株式会社アースソリューション」の寺崎でございます。

2020年を一言で表すならば、何と言っても「コロナ」一色でした。

コロナ感染の拡大は止まらず、それが落ち着いたとしても、すべてにおいて「終息」するのはまだまだ先の話になりそうです。

大企業ですら厳しいわけですから、中小企業がもっと厳しいのは言うまでもないことです。

そんな中、2021年は中小企業は正念場を迎えることとなります。

昨年末からの感染拡大で、再び飲食店は営業自粛を要請されました。

経済対策の肝入りの一つであったGoToトラベルの一時休止、諸外国からの入国拒否等の措置もあり、また経済が停滞へと進みつつあります。

このような状況で、中小企業は再び活性化できるのか。

「中小企業基本法」という法律があります。

1963年に制定された法律ですが、第3条「基本理念」において、中小企業を「我が国の経済の基盤を形成している」「我が国経済の活力の維持及び強化に果たすべき重要な使命を有するもの」と定義づけています。

中小企業は、もはや日本にとって絶対不可欠な存在であると言っているのです。

しかし制定当初は、中小企業をそこまで重要視している風潮ではなかったそうです。

ある書籍で読みましたが、当初は中小企業を「弱者の存在」と位置付けていたそうです。企業は、その規模を大きくすることに意味があり、そうなれば生産性が高まり付加価値を生み出せるし、競争もなくなるという発想であったと。

ところが全国を見渡すと、元気がよく活気あふれる中小企業が山のように存在している。

こうして、中小企業の存在意義が格段に増して、1999年の中小企業基本法の抜本改正に結びついたというわけです。

その語月日が経ち、大震災等の災害や景気の波等を経て、中小企業は後継者問題や人材不足が深刻化し、貴重な経済的付加価値を生み出しているのに事業継続を断念せざるを得ないというケースが多発していました。

しかし、昨年の新型コロナウイルス感染拡大で、状況は大きく変わりました。

多くの企業が倒産や事業縮小を余儀なくされ、厳しい状況に陥っています。

人材不足と言われていた中小企業の労働市場は、失業者の増加へと一変します。

反面、テレワークや在宅勤務への移行も進み、働き方がこれまでとは180度（いや、2～3週回って180度）変わってきています。これまでの企業の在り方をパラダイムシフトしないと、とてもじゃないが生き残れないということです。

従来、花形であった事業も、数年後には陳腐化する。逆に、コロナ禍だから日の目を見た事業もある。

要は、新しい経営と言いますか、イノベーションを起こせるようビジネスを行っていくことが、どうしても必要になるということです。

介護事業も、介護保険サービスに依存する経営に、いつまでも固執してはいられません。

高齢者はまだまだ長期にわたって増加の一途をたどりますから、いわゆるシルバー業界へのビジネスチャンスはあると思いますが、逼迫する社会保障費の抑制がますます叫ばれる中、介護保険事業は今後確実に縮小します。

実際、来年度の介護報酬は何とかプラス改定となりましたが、締め付けは非常に厳しくなります。

この風潮は、その次以降の改定では加速度を増していくものと思われます。

いつまでも、介護保険ビジネスに頼ってはいられない。

これを脱却するには、介護業界所においても革命的な変化を遂げていかなくてはなりません。

でも中小企業には、底力がある！！

コロナ禍に負けることなく、新たなビジネスを生み出せる力が、中小企業には十分残されていると思います。

上記のことを自分にも十分言い聞かせ、2021年も邁進していきたいと思います。