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大澤 眞知子
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閲覧数順 2024年04月23日更新

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アメリカのWhite Trashを知る - なぜトランプが登場しTrumpismがはびこるか

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Pamdemicの今でも、ほぼ毎日相談が舞い込みます。

「カナダに留学希望です。」

「アメリカに留学しようと思っていますが、大丈夫でしょうか。」

 

英語を話す北アメリカの国、カナダ・アメリカで勉強し生活しようとする日本の人には、絶対知っておいてほしい知識があります。

ここで紹介するアメリカの汚い抑圧の歴史を知った後も、それでも留学を、特にアメリカ留学を希望する人はこれからも相当長く続くであろうTrumpismに巻きこまれることを覚悟して海を渡って下さい。

 

4年間、アメリカの価値を破壊し、嘘で塗り固め、独裁者願望の自己中心的な行動をし尽くし、Covid-19 を嘘だと言い24万のアメリカ人を死に至らしめたトランプ。

それでもアメリカ人の約半数が、やはりトランプに投票しました。

まさか。。。

と、呆然とするアメリカが昨夜中流れていたニュース番組に如実に現れていました。

 

アメリカに来たい、カナダに来たいと思っているみなさんは一体どんな思いで今回の選挙結果を追っていますか?

こんなトランプにまた投票するアメリカ人をどう思いますか?

あなたの持っている信条は、こんなアメリカ人を我慢出来ますか?

 

実は、アメリカには言語を絶するほどの汚い汚い差別の歴史があります。

差別の犠牲者は”White Trash”(下層ゴミ白人)と呼ばれています。


その”White Trash”こそが、今回もトランプを支持し投票したTrumpismの張本人です。

______________ 

イギリスから新大陸アメリカに移民が始まった時、イギリス政府にはある計画がありました。

本国イギリスに蔓延する貧困に蓋をするために、怠け者でイギリス社会には何のプラスにもならない下層白人を新大陸アメリカに送る計画です。

 

大挙して移民船に乗せられた下層白人たちは、アメリカでも下層の扱いを受け差別を受けながら、本国にいた時と変わりのない極貧の生活を始めました。

 

そんな汚い裏事情をひた隠し、アメリカはこんな謳い文句でヨーロッパからの移民を呼びかけました。

“We are unique and different, and the absence of class is one of our hallmarks.

 

階級のないアメリカ?

最下層階級を存在させるために連れて来た”White Trash” がいるのに?

アメリカのその歴史こそが、4年前にトランプが登場した理由です。

 

新アメリカのリーダー達はずるい作戦に出ました。 White Trashをうまく扱う方法です。

「お前たちは一番下層ではない。黒人奴隷より上の階級であり、自由のない奴隷に比べ全く恵まれている。」

人間の持つ悲しい癖『自分より下のものを見ると満足する』にごまかされたWhite Trashは反乱も起こさず、黙って極貧に耐え暮らしていきました。

 

ところが、新アメリカ政府には更にずる賢い企みがありました。

White Trashたちにたくさん子供を作らせ、当時アメリカに共存していたフランス系・スペイン系の移民の人口を抜くことです。 それにより、イギリス系白人の地位を確立することが目論見でした。

 

新アメリカに移民したヨーロッパの人たちが土地を与えられ生活を確立していったのとは対照的に、White Trashは土地もなく、選挙権もなく、アメリカの底辺で子供を作り人口を増やしながらうごめく存在でした。

 

19世紀初頭、White Trashの声を初めて代弁する大統領が現れました。

「最悪の大統領」として名を残すAndrew Jacksonです。

好き放題の罵詈雑言、強欲な土地所有願望がWhite Trashたちの支持を惹きつけましたが、他の政治家からは忌み嫌われ「政治家の資質なし」と言われたほどです。

 

法を無視し、先住民族のチェロキー族を専有地から追い出し、暴力の限りを尽くした経歴もあります。

1818年のことです。

未だにJacksonはWhite Trash の政治的伝道者と言われています。

 

そのAndrewJacksonをそっくりそのままパクったのがズルいズルいTrumpです。

Jacksonの売り言葉「白人男性の尊厳と自由を守れ!」をそのまま売り言葉にしました。

White Trashの男たちが社会から取り残され、貧しいまま自信を失っている弱い心理状態のスキをつき、「白人男の尊厳を守れ!」とつばを飛ばして叫んだのがTrumpです。

 

現在Trump支持の中心におり、マシンガンを抱えアメリカ国旗を翻し、民主派を脅し、民主派女性知事の誘拐殺人まで計画したProud Boysと言われるWhite Trashたちは、見事にTrumpの策にはまった最たる実例です。

Trump自信は親の莫大な財産を受け継ぎ、最下層のWhite TrashなどへのEmpathyなど皆無であったくせに、Andrew Jacksonの手口を巧妙に利用したわけです。

 

南北戦争の頃以来、増えすぎたWhite Trashは相当な邪魔者になって行きました。

上層階級を羨むことしか能がなく、劣化した遺伝子を残し続ける疎ましい存在だと。

犯罪を犯し、中国人やインディアンと同じくらい奇妙で疑わしい習慣を持つ存在だと。

 

中国人は今でもアメリカでは白人と同等とは思われていません。

中国人というよりもアジア人全体が、アメリカでは白人の目にも入らない「存在価値」がない人種です。

アメリカでは、アイビーリーグの大学に悠々と通う超金持ちの上層階級に属してない限り、存在価値はないに等しいと感じます。

White Trashの歴史を紐解くと、アメリカのすべてが手に取るようにわかってきます。

 

アメリカの公立高校に交換留学した方も多いと思います。

めっちゃくっちゃ低いレベルに愕然としたはず。

生徒の意欲・学力の低さ、教師たちの諦めた態度にも驚いたはず。

 

アメリカの教育は上層階級の子供たちを目的に作られています。

貧乏な子供の通う公立高校には放ったらかしです。

これもWhite Trashへの差別的な扱いに源のあるアメリカの醜さです。

 

増えすぎたWhite Trashなど教育してどうする?

国は一部の特権階級のみが高等教育を受けていればいい。 その他は無知のままのほうがいい。

どうせWhite Trashはアングロサクソン人種の中でも、劣化遺伝子を持つ怠け者で、無知で身体的も精神的にも劣った存在。 そんなのに教育は必要ない。

とは、アメリカの政治が続けて来た政策です。

 

そして、ルーズベルト、そう太平洋戦争に日本を巻き込んだ大統領は、恥もなく「人種改善のための優生学」を政治に持ち込もうとしました。 White Trashを根絶やしにしたかったからです。

“kill of the unfit”だそうです。

 

White Trashは“Worthless class” of southern whites.

中流以上のマナーなど教えても無駄な存在だと、政府が率先して目の敵にしてきたWhite Trash.

 

アメリカ留学希望する人たちはおそらくAmerican Dreamにも憧れがあるのかも。

民主主義をみんなが希求し、ユートピアを作り上げた国?

 

留学しホームステイをした人は気づいていると思います。

社会での階級により、住む場所も異なり、住宅購入時にも階級により場所が決まっているアメリカ。

階級だけでなく、信じる宗教の宗派、人種、民族により住む場所は異なるアメリカ。

そんな国だと知っていましたか、アメリカとは。

ホストのレベルが異常に低いなと感じませんでしたか、アメリカは。

 

社会全体に組織的にはびこる黒人差別にも気づいたと思います。

なぜでしょうね、奴隷解放からずいぶん経つのに。

 

White Trashには、誰でもいいから卑下出来る対象をやれ。

最高の黒人より自分の方が上だと思わせてやれ。

そうしたら、White Trashをどんなに低く扱おうと気がつくことはない。

ケネディ大統領暗殺後大統領に昇格し、ベトナム戦争を泥沼下したLyndon Johnsonの言葉です。

”Hell, give him somebody to look down on, and he’ll empty his pocket for you.”

 

White Trashは所詮、“Forgotten Americans”忘れられたアメリカ人だから。

 

Trumpが大統領就任演説で多様した言葉です。

“Forgotten Americans”の面倒をみるぞ!と。

 

Trumpの妙ちきりんな髪の毛と、よくわからないけど日焼けしたような顔色を知っていますね。

Frosty blondと言われる金髪と、日焼けした皮膚はWhite Trashの象徴です。

金持ち我儘ぼっちゃんの自分をWhite Trashに売り込むための変装かも知れません。

White Trashの投票に絶大な威力を見せたトランプの髪型と変な顔色の訳がやっと見えました。

 

投票翌日の午後、Biden候補の勝利が少し明確に見えています。

負け犬を予想したトランプは、詐欺選挙だ!と 騒ぐ方針に切り替えたようです。 

White Trashの悲惨な運命につけ込み、全く何らEmpathyもないくせに、「最下層から救えるのはわしだけやぞ!」と嘘をばら撒いた選挙でした。

 

まだ開票中という今朝のアメリカ時間午前2時に、いきなりアメリカ国旗だらけの部屋に200人ほどマスクもPhysical distancingも何もない人たち。

戦争か!と思うような音楽にのって、トランプの醜い子供たちが登場。

その後にジャングルの独裁政権かと思う音楽にのって現れたトランプ。

 

完全に気が狂った目でこう言いました。

「わしは勝っている。 いやもう勝った。 それなのに、いきなりあいつらが止めてしまった。 勝っていたのに止めた。。。 今、勝利を宣言する。 わしは大統領選挙に勝った。」

政府職員が夜を徹して開票作業中だというのに。

 

思わず背筋が寒くなりました。 こいつがまた4年?

Mediaはほぼ無視。 「一体何を言ってるのか一貫性がなく理解不能」と切り捨てています。

 

先程のニュースでは、Trumpの醜い子供たちが「戦いだ!この選挙は詐欺だ!」と叫んでいました。

White Trashの象徴でもある超白人主義集団Proud Boysよ!

マシンガンを肩にアメリカの街に繰り出し、Trumpを守れ!という合図に聞こえます。

 ______________

最後に。

カナダはアメリカとは歴史が似ているようで異なります。

White Trashらしき人たちはもちろん存在しますが、アメリカのような表立った差別は日常は感じません。

 

しかし、世界で一番長い国境を共有し(塀も何もないです)、同じ文化・言語を共有する白人が先住民族から土地を奪って作った国がカナダです。

裏事情には相当醜い部分があるのは否定出来ません。

 

また、世界最強の軍隊を持つアメリカのすぐ北に位置するカナダは、アメリカ人のくしゃみにも大きな影響を受けます。

人種差別も日増しに表面化しています。

コロナパンデミックで荒んだカナダの人の心が、今回のアメリカ選挙にどう影響を受けるのか楽観は出来ないと感じます。

 

カナダ留学を希望するみなさんは、決めてしまう前に必ずカナダとアメリカの歴史(入り混じっています)を学び、自分がどんな社会に入ろうとしているのかよ〜く確かめること。

Trumpismが醜く蔓延する国には、日本からは想像もつかない世界が待っていますから。

 

今現在BidenはElectoral votes 253. Trumpは213。

Bidenが勝利する見込みが強いことより、未だアメリカ人の半数がTrumpのような最低の人間に投票した事実に寒気を覚える一日となりました。

昨夜、Trump の負け顔を見ながらシャンペンで乾杯しようと準備していたグラスが寂しそうに佇んでいます。

 

Can Democracy survive?

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