- 大澤 眞知子
- Super World Club 代表
- カナダ留学・クリティカルシンキング専門家
カナダ高校留学でのホームステイ実態がますます悪化の一途をたどっています。
カナダの全国ニュースCBCが一面記事で報道している悪質ホームステイ。
高校留学を予定している日本の親子のみなさん、本当にこんな中に飛び込んで来るつもりですか?
ー爆発的に増え続ける中国人高校留学生を狙うホストファミリーがが、多額の費用を前払いさせ、約束とは全く異なるひどい扱いを続けている。
絶えきれず、ホスト先を退去した後も前払いした費用の返金はなく、精神的にも金銭的にも大きなダメージを受けている未成年たちと、その親。
特に留学生の集中するBC州とオンタリオ州の過酷な実態ー
中国人高校留学生の数2019年現在7万人。
5年前には1万人だったのと比べても大幅過ぎる増加です。
カナダのどこの高校に行っても、中国人留学生が集団をなし、大声の中国語が飛び交い、地元の高校生たちの眉をひそめさせている現状。
その側で寄り添うように小さくなり、やはりグループを構成している日本人留学生たち。
どこに行っても、どんな田舎の学校に行っても出会う風景です。
これだけ急激に高校留学生が増加すると、必然的に起こってくるのがホストファミリー不足です。
もともと、ホストファミリーへのなり手は少なく、毎月の支払いにも追われている金銭的な問題のある家庭が大多数のホストを占めるのが実情でしたが、そのようなホストを募っても募っても危機的に足りないホストファミリー。
そこに商機を見出したのが、ホームステイ斡旋ビジネスです。
各スクールボードの留学プログラムも、余りにも問題の多いホームステイと、拝み倒して回らないと集まらないホストファミリー不足問題のため、ホームステイコーディネーターなる仕事へのなり手がなく空席のままのところが多いです。
挙句の果ては、「ホストファミリーは自分で見つけて〜〜」と未成年留学生を受け入れる責任のあるはずのスクールボードはホームステイからは撤退。
民間ビジネスに責任を丸投げしてしまうところが年々増えています。
そんな中で報道されたホームステイ斡旋団体の犯罪です。
「毎日栄養に富んだ海鮮料理を提供。学校には徒歩通学圏内。美しい家で個室を提供。ペットアレルギーも考慮。」などの宣伝を間に受け入居。
何と、年間の前払いを200万以上も取る業者です。
(みなさん、ホームステイの前払いと言われたらまず疑ってかかって下さい。)
いざ生活を始めてみると、食事はホットドッグと残りもの(ホストはステーキを食べているとか)、徒歩圏内のはずの学校までは歩いたら90分、個室とは名ばかりで入り口に小汚いカーテンをかけただけのスペースに数名の高校生を入れている。
男子も女子もお構いなく、親からの「男女別にしてほしい」という要望など何のその、性別ごちゃまぜ状態。犬も猫も歩き回る家で、アレルギーと喘息が出た。」
絶えきれず退去した後は、斡旋団体とも当のホストとも連絡が取れなくなるケースが多発。
前払いした多額のお金も返って来ません。
やっと返金小切手を書かせても、バウンス。 銀行に残高もない口座の小切手を切っただけ。
学校での他の中国留学生との付き合いと、勉強の大変さと、それにトドメを指すようなホームステイのトラウマに絶えきれず中国に帰ってしまった留学生も多いようです。
やっと家の前で捕まえたホストにCBCがインタビューしたらこんな答えが:
「男女別のステイ? 何を言ってるんだ。 バスに乗っても男女は一緒じゃないか!」
このホストは細かい条件を書いた契約にもサインしているんですけどね。
「男女生徒は同じ家でステイしないこと」も、もちろん条項の中にあります。
カナダ高校留学を予定している親子のみなさん。
こんな無法地帯がカナダ高校留学ホームステイを蝕んでいることをよく認識しておいて下さい。
中国人から表面化したこの事件、日本人留学生にも同じようなことが起こっているのではと心配しています。
日本の子供たちは文句の言い方を知りませんし、ホームステイでの環境、ホストの言うことをそのまま飲み込んで我慢してしまいます。
悪質なホームステイ斡旋ビジネスは、今後もますます調子に乗ってくるでしょうね。
何も知らない未成年留学生たちは、毎日バンクーバー空港やトロントの空港にドサドサ降り立ちます。
親元を離れて外国に来るそれら未成年に絶対必要なのは、ホームステイ。
爆発的な需要があるビジネスですから。
騙されたと知った後でも、中国や日本の親が行動を起こすのは簡単ではありませんよ。
カナダの法律を知らない親たちには、法の力を借りることも難しいです。
それに高額な費用もかかります。
悪質業者が調子にのるはずです。
じゃぁ、どうすれば?
一番お勧めは、「高校留学はしないこと」です。
え!?もうしてしまった!! どうしてもしたい!?
その場合は:
少しでも「嫌だな」と思うことがあればすぐに本国の親に連絡すること。
カナダ地元で信頼出来る大人の知り合いを確保すること。
泣き寝入りせずに声をあげること、出来るだけ早く。
今回と同様な件でお困りの方はご相談下さい。
Watch Out!
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このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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