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大澤 眞知子
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閲覧数順 2024年04月26日更新

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カナダが日本人高校留学生を欲しい本当の理由

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「高校留学生は金だよ。 それだけ。」

以前はこっそりと内緒にしていた話が、最近は堂々とニュースにも発表されるようになりました。

日本人高校生を何だと思ってるんだ!と嫌悪感さえ覚える昨今です。


カナダの留学生受け入れ側の本音が、カナダのニュースメディアに大っぴらに紹介されています。

「高校留学生は金のなる木」


1994年以来、日本からカナダにやって来る高校留学生がどんな運命をたどるのかをつぶさに観察して来ました。

数々のスクールボードと交渉し、政府のオンブズマンまで巻き込み、日本の未成年を守ったこともあります。

この10年ほどは、「簡単に卒業出来ると思ったのに。。。Englishの単位が取れない。。」高校生への、助言やサポート出動の機会がずいぶん増えたのには危機感を持っています。


今日ご紹介するのは、2016年、アルバータ州・エドモントンのローカルニュースです。

公立高校への日本人留学生の受け入れには、まずBC州が「儲かる!」と進出し、次はオンタリオ州と広がりました。

ロッキー山脈を超えたアルバータ州に、「え?そんなに授業料収入が大きいの?」と伝染して来たのは少し後になってからです。


このニュースを読んで「そんなぁ!」と思う方もいらっしゃるでしょうが、残念ながらこれが現実です。

「日本の文化が好きだから、日本人が好きだから高校留学生を善意で受け入れよう」というのが、カナダ高校留学ではないことを認識して下さい。

もちろん、これはカナダのみならず、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスなど、留学生からの授業収入が国家ビジネスとなっている他の国でも同じです。

高校留学とは、その醜い現実よりを理解した後、マイナスから考え始めるべきものだと思います。


さて、アルバータ州の州都、エドモントンからのニュースです。

わかりやすいように、分析をははさみながらご紹介します。


「2016年現在、エドモントン市にいる高校留学生は約700名、35カ国からやって来た高校生が60の公立高校で学んでいます。

この数は5年前の倍に当たります。

エドモントンが誇る高い教育の質が魅力だと市のスクールボードの長が述べています。

(囲い込んだ日本の留学エージェントがうまく立ち回ったか、リベートで釣ったか、どちらかだと思いますよ。

「高い教育の質」とかは、カナダ中すべての地域のお決まり宣伝文句ですから。)


市にも大きな授業料収入が入ります。

(ほくほく)


しかし、スクールボードの活動を監視する委員たちは、少々猜疑的。

アルバータ州で税金を払っていない親の子供たち(留学生)には、州からのお金は1セントたりとも使わせない!と。

英語の出来ない留学生は、そのヘルプも必要で、そこにもお金がかかる!と。

(全く理解出来る論理ですが、言い方にも気をつけてねと、言いたいところです。

『外国から税金を払っていない留学生を公立に入れる条件は、費用に見合う授業料を徴収すること。』というのは、実は政府命令です。

各州のホームページには偉そうに言明されています。

この現実を100% 理解した後、留学の決断に進んで下さい。)


インフレだし、州職員の給料も上がっているしと、高校留学生の授業料を年間$500値上げすることにしました。

2017年度からは1年間の授業料が$12,000に上がります。

(ちょっと算数をしてみましょう。

700人分の授業料+出願料= $8,575,000 すごい儲けですね!

留学生プログラム担当職員の数を10名とし、英語レベルの低い留学生のためにESL講師を10名雇ったとして、単純に考えてひとりの給料が$428,750(約3500万円)。

こんな高い給料はないですね。 じゃ、給料以外にどこに使っているのでしょう?

或いは、スクールボード全体の給料を上げるのに使っているのかも。)


『これでも、アメリカやイギリスに留学するより安いはずよ。』と、留学生プログラム担当者。

更に続けて『カナダ人でない高校生を教育することは、一種国を挙げての流行ね。授業料収入の魅力の口コミでどんどん広がっているわ。』

(ほざきますねぇ。 この人、絶対一度顔を見に行って来ます。)


エドモントンスクールボードは、年間$70,000を留学生の獲得競争に使います。 留学フェアなどへの渡航費が主な使途です。

これを賄うのは、もちろん留学生の払う授業料で、州からのお金はびた一文使えません。

教育長のコメント『留学生からの授業料はすべて、留学生のプログラムを維持するために使っている。留学生へ州資金を使うのは厳しく禁じられているからね。』

(なるほど、給料以外にも他の使いみちがありました。 ではもう一度算数のやり直し。

700人分の授業料+出願料=$8,575,000

ここから$70,000を引くと=$8,505,000

 

留学生担当者と、ESL講師の数を倍にしてみましょう。 全部で40名としますが、多くのスクールボードの様子から察してもこれはかなり多い人数です。

40で割ると=$212,625(約1900万)の給料です。

そんなわけないですよね。

おそらく、かなり高く見積もっても一人年間$60,000が最高だと思いますので、給料分は$2,400,000程度でしょう。

そこから計算すると、$8,575,000(収入) - $70,000(セールス渡航費) - $2,400,000(給料)= $6,105,000

こんなに余ります。 これはまんまとエドモントン市の懐にすっぽり。

 

いっそ授業料を下げたらどうですか、エドモントン。

半分の年間$6000にしても、まだ黒字になりますよ。

かなりボロ儲けの高校留学プログラムのようです。

(他の地域も同じですので、今一度払っている授業料、払うつもりの授業料を今一度確認してみて下さい。)

 

留学生獲得への渡航費にしても、$70,000も使えば、ひとりのセールスマンを年間7回、ビジネスクラスと高級ホテル三昧の贅沢海外旅行に送り出せますね。

現実離れしすぎです。)


エドモントンへの高校留学生を地元の人はどう見ているかと言うと。

人口が増え、すでに満員状態の高校に留学生が来てどうする?との疑問。

それに答えて教育長『地元高校生がもちろん優先されますからご心配なく。』

(あんなにべらぼうに高い授業料を払わせ、セールスの甘言で呼び込んだ留学生は後回しですか。

そんな事はいわゆる留学フェアでは、口が裂けても言いませんよね、留学担当者さん。

満員の場合の後回しは、学校選択だけでなく、授業選択でも起こります。

主要科目は、現地高校生の希望が優先されますので、留学生が必要な授業に入れないことは日常茶飯事です。

これも認識しておいて下さい。

地元高校生は授業料はただ。 留学生は高い授業料をふっかけられても、です。)


現在アルバータ州には年間1,100人の高校留学生が来ており、主な国は中国、日本、ベトナム、スペイン、ドイツ。

(エージェント飽和状態のBCをあきらめて、アルバータを狙うエージェントも増えましたから、その結果の日本人留学生増加だと思います。)

 

Trending in Canada(カナダで流行っていること)というセクションのニュースでみつけた記事からご紹介しました。

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カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。

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