カナダで作業療法士になりたいです

国を超えての移動は、今のグローバライズされた世界でも簡単ではありませんね。

特に、日本人にとっては「英語」という大きな壁が立ちはだかり、「夢」が「夢」に終わってしまうことも多々あります。

「夢」が叶うことを祈りつつ回答しました。

【質問】

現在高校3年生です。将来作業療法士として、カナダで働きたいと思っています。

英語は得意ですが、 授業を受けられるようなスキルは身につけていないので、日本の作業療法学専攻の大学に通い、英語の学習をしつつという計画を立てています。

しかしどのようなルートで海外での勤務につなげればいいのかの明確な情報がつかめずにいます。在学中に編入できるのか、日本で勤務後、留学してそこからまた一から通わなければならないのか、大学を卒業後、カナダの大学院に進学すればよいのか、などなど知らないことばかりです。

何かご存知の方がいらっしゃいましたら、回答よろしくお願いいたします。

【回答】

Occupational Science & Occupational Therapy のコースについて、カナダからの情報を回答してみます。

カナダにやってくる優秀な日本人が学位取得するのを支援30年近くになります。

カナダ在住です。

このような医療系のコースに留学生が入学するのは非常に難しいです。

理由は：

１．医療の専門技術を持つ人材を、国がお金を出している教育機関で育てる目的は＝その国の社会にその技術を還元出来る能力を教えることです。　従って、外国から来て、将来外国に戻ってしまう学生への優先順位は低いです。

２．入学に必要な基礎知識は、カナダならカナダに特化したものが多いので、いきなり外国から直接入学することは非常に難しいです。

３．カナダのように世界のあらゆる国から移民が来て暮らしている社会においては特に、外国人のままでの就職もかなり難しいです。　わざわざ就労ビザを出す費用も時間もかけまで、外国人を雇う必要がないからです。

４．言語レベルもかなり高いものが要求されます。　医療系の仕事でコミュニケーションが完全でないなどは問題外ですからね。

例としてUniversity of British Columbia を挙げてみます。

１．カナダ国内から出願する学生は、カナダの永住権または市民権を有するもののみ。

２．カナダで取得した大学の学位(University Degree)が必要。　成績も平均B+以上は必須。

３．書類選考の段階で、Pre Requisie【コースに入学を許可されるために必要な分野のコースを大学で履修していること】も吟味されます。

４．英語の運用能力テストの非常に高いスコア【TOEFLならiBT100以上】

５．書類選考を通過した生徒の約80%がインタビューに呼ばれます。　ここで、英語のコミュニケーション能力を見られます。　その後入学が許可される外国人学生の数は少数です。

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外国人にとっても相当な挑戦になりますし、長い道のりになりそうです。

まずは、英語のクリティカル・シンキングを学習し、カナダの大学入学を果たし（やはりTOEFLの高いスコアが必須です）、好成績で卒業し、そこからようやく本格スタートだと思います。

本格スタートの際には、移民権の取得も必要ですね。

長く、大変な道のりですが、不可能ではないと思いますよ。

頑張って下さい。

Good Luck!