- 大澤 眞知子
- Super World Club 代表
- カナダ留学・クリティカルシンキング専門家
カナダ高校留学中の日本人から「授業中に白人クラスメートがチナチナ(中国人)と呼ばれからかわれます」との相談を受け、コラムを書きました。
PEの着替え中に”F…ing Asians!”と言われた生徒もいます。
特にレベルの低い白人生徒がいるクラスでは、アジア人を見下す態度も多く見られます。
世界中から移民を受け入れ、その移民のおかげで経済が好調なカナダでも、もちろん人種差別者はたくさんいます。
日本民族がほぼ99%を占める日本の中で育った留学生には、国外に出るまではおそらく想像もしたことがない嫌な経験でしょうね。
先日も、カナダでこんなとんでもない白人おばさんがネット上で炎上。
Lethbridgeというアルバータ州南部、アメリカ国境近くの町のDenny’s で食事中、隣にテーブルにいたアフガニスタンからの移民男性たちに人種差別暴言吐き放題。
F..k連発。
ここはカナダだ!英語を話せ!
私はカナダで生まれカナダで育ったカナダ人だ!
お前らは自分のF..king 国に帰れ!
カナダ人女性を馬鹿にするな! 口にパンチするぞ!
どうやら、自分のわからない言語を話していた事に腹を立てたらしい。
「私のことを馬鹿にしている!」と。
(英語しか知らない白人に多い被害妄想です)
この経緯のビデオがfacebookに複数投稿され、大きな話題に。
しかし、醜い白人ですね。
このおばはんは勤務先、BC州クランブルックのドッジ自動車販売店から即刻解雇。
勤務先社長は「こんな振る舞いは全く我社の方針に反する」と容赦なかったです。
ま、ここまで叫び倒す白人はそう多くはありませんが、いるにはいますよ。
スーパーストアの移民レジ係を罵倒した白人おやじ。
アイスクリームショップで英語が不自由な移民店員を罵り倒した白人デブ。
さて、対策のアドバイス。
面と向かっても、相手が馬鹿すぎるので時間と労力の無駄ですから、なるべく出会わない環境に留学すること。
カナダの主要放送局CBCがこんな調査をしていました。
特にRedneck と呼ばれる「白人至上で有色人種を見下す奴」の多いアルバータ州で、そんな奴はどこにたくさん住んでいるかの調査です。
他の州でも同じような分布だと思います。
【カナダは受け入れ移民の数を減らすべきだ】と答えた割合が多いのは、ダントツ田舎の人たち。
なんと54%が「もう移民は入れるな!」派です。
私の今住んでいるエドモントンの都会は「もっと入れるべき」が51%。
教育レベルで言うと、高校までかそれ以下の教育しか受けていない人は、なんと69%が「移民を入れるな!」
大卒の人たちえは65%が「もっと移民を入れるべき」と考えています。
大学院以上になると69%が「移民大賛成」と数字が上がります。
性別で言うと、女性の「移民反対派」は50%。 賛成派は47%。
なんだ、カナダの田舎の女性は「移民」には好意的ではないということですね。
男性の「移民反対派」は46%、賛成派は51%と、男性の方がわずかに「移民」の価値を理解しているのかな。
叫び倒していた白人おばはんの態度がここに象徴されているかも知れませんね。
カナダの白人女性は、思わず後ずさりしたくなるほど感情的ですから、それも関係あるのかも。
年齢別では、45〜64歳が一番移民に反対しています。 55%!
馬鹿ですねぇ。
自分たちが今働き盛りでカナダの経済の恩恵を受けているのは、移民たちの働きが大きいのに。
なんて自分勝手な。
若い人、特に18~24歳は賛成派が68%にも達します。
さて。
結論です。
今のカナダで、留学するには「都会」を選ぶ方が人種差別主義の感情的なおばはんのホストファミリーに出会う確率は少ないかも。
学校でも、「移民反対派」の親が育てた子供と同じ学校に通う確率は減るということです。
・「都会」の大卒・大学院卒レベルの人が多く住む地域の学校に留学し、そんな人たちにホストになってもらう。
・ホストを選ぶ際には、顔写真を見せてもらい「感情的っぽい白人ママ」の家は避ける。
・18~24歳前後の人がいる家庭もいい選択かも。
やったぁ! これで解決!
NO NO NO. Sorry, but no.
残念ながら、そう簡単には行きません。
・大卒・大学院卒の人たちは仕事も安定しており、忙しいので、日本人留学生などステイさせる気もありません。
別に人種差別からではありませんが、ただ単にホストファミリーになることには全く興味がないだけ。
また、その人達の子供が通う学校は得てしてレベルが高い所が多いので、日本人留学生にはとてもついていける環境ではありません。
結果、ホストファミリーの現状は、移民家庭か経済的にうまくいかない白人家庭。
そんな家の白人ママは、この上なく感情的ですから、気をつけて。
また、そういう人たちの住む地域は、環境も良くない場合が多いので、学校も乱れに乱れ、動物園状態。
現実は残酷です。
ぬくぬくと守られていた日本から自分の意志で飛び出して、今の危険な世界でひとりで生き抜くには、相当の精神力が必要ですよ。
人種差別白人の見分け方も、絶対知っておくべき知識です。
私も約1年半、アルバータ州南部の超ド田舎で過ごし、「あんな移民誰が入れた!」じいさん、ばあさん達に腹の立て通しでした。
(ビデオ撮って流すべきだったかな、とも)
その後エドモントンに移ってから、やっとカナダのいい所「多民族主義」と「賢い白人たち」との出会いを楽しんでいます。
世界は甘い所ではありませんよ、留学生のみなさん。
Grow Up!
このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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