カナダ高校留学中です。妊娠してしまいました。

表面に出てないケースも結構あるのではと思える相談です。

高校留学中の妊娠。

留学相談を受ける中にも、「この子危ないな」と思える候補者が結構いるのも事実です。

【質問】

お願いしますアドバイスをくたさい。

私は今高校2年で現在カナダに留学中で、留学して今で6ヶ月ぐらいです。

2日前に妊娠が発覚しました。病院では産むか中絶か保護施設に預けるかの選択でした。

私は出来れば産みたいです。

彼氏はカナダ人で同い年、ですが、まだ彼氏にも言ってません友達には一緒に病院についてきて貰ったので友達は知ってます。

彼氏にも親にもホストマザーにもなんて言えばいいのか私にはわかりません。

私の親にも、彼氏にも彼氏の親にもホストマザーにも

なんて言えばいいでしょうか？

アドバイスをください。お願いします。

もし産むとしたら学校を休業しないといけないし、

卒業とかいろいろかかってるし、

もうどしたらいいのか分からないです

【回答】

Oh Dear.

これが正に最初の感想ですが、ひとつひとつ解決するしか選択肢はありませんね。

カナダ在住、日本からやって来る優秀な生徒のサポートをし30年近くになります。

カナダ現地からのアドバイスです。

カナダの法律、保険、移民法、文化・宗教慣習の面から情報を書いておきます。

１．Study Permit（学生ビザ）でカナダに滞在する留学生はあくまでも学業が目的の滞在と決められています。

特に2014年の移民法改正からは、その点が厳しくなりました。

"As of June 1, 2014, all study permit holders in Canada will need to actively pursue studies. This means that:

if you hold a study permit, you must remain enrolled and make reasonable and timely progress towards completing your program; and failing to do so could lead to your removal from Canada.”

つまり、分娩・育児で休学した場合、学生ビザが取り消されると思います。

90日以上の休学という規定もありますので、調べてみる必要がありますね。

学生ビザが取り消される前に、Visitor Visaに変更する必要がありますが、そのビザが認められるかどうか、また滞在期間は、あくまでの移民局判断になります。

６ヶ月前後が普通のケースだと思います。

もしVisitor Visaへの切り替えがうまくいかず、または申請しない場合は、学生ビザが取り消された瞬間、国外退去を求められます。

２．カナダでは、州の医療保険で出産費用をカバーしてくれるところがほとんどです。

今、どの州で留学中が不明ですが、もし、留学生として州の医療保険に加入している場合は、費用の心配は無用だと思います。

ただ、最近のスクールボードは、州の医療保険の代わりに、民間の保険会社を利用するケースがどんどん増えていますので、これも要注意。

その場合は、加入している保険会社（証券をみると電話番号も書いてあります）に問い合わせること。

残念ながら、民間の留学生医療保険では、ほぼ妊娠・出産に関する医療はカバーされないと思いますが。

３．学校のカウンセラー、日本の親、子供の父親であるカナダ人、そしてカナダ入国時に決めた法的後見人(Custodian)にただちに妊娠を伝えること。

カナダの高校のカウンセラーは、高校生の妊娠について、対処の仕方をよく知っています。

留学生に関しては、そう多いとは思えませんが、相談に乗ってくれるはずです。

カナダの移民法、子供の親権をめぐる法律についても詳しいはずですので、とにかく正直に全部話して相談に乗ってもらうこと。

（留学生ですので、各学校の方針によりあなたの留学生として立場がどうなるかも教えてくれると思います。）

日本の親にも正直に全部伝えること。

カナダの法律は日本とはかなり異なります。

早急にカナダに来てもらい、相手の親との話合いをする必要があると思います。

子供の父親は、子供に対してあなたと同じ責任を有しますので、絶対早急に話すべきです。

彼の意志確認も重要です。

また、相手の親の道徳概念もよく知っておく必要があります。

キリスト教信者の場合は、堕胎は認めない場合が非常に多いですし、出産の場合でも未成年が育てる無責任さをよしとせず、養子に出す提案をするかも知れません。

そのあたりも、彼と、あなたの親を交えての話合いが必要です。

Custodian はカナダの医療機関にて、あなたが受ける医療処置についての決断をする人です。

病院に行くのなら、まずは、学校のカウンセラーか、Custodianに同行を頼むべきでしたね。

移民局にあるあなたのファイルにもCustodian の名前が登録されていますので、これからのあなたの行動には非常に大切な人となります。

４．もしカナダで出産をした場合、生まれて来る子供はカナダ市民権を持ちます。

もし、将来、カナダに移民したいと思っている場合は、あなたの移民権の取得は簡単となります。

カナダ市民の親ということですから。

親権も、カナダの法律に従うことになります。

これは学校カウンセラーなどが教えてくれるはずです。

気をつけることは、父親にも親権への権利がありますので、あなたが勝手に日本に子供を連れ帰ることは出来ないと思います。

相手側の了承が必要で、裁判所の書類などがないと、出国させてもらえない場合もあります。

日本に帰り出産をする場合でも、何らかの相手の同意が必要なはずです。

私は、親権法律の専門家ではありませんので、近くの弁護士などに相談してみることですね。

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今更お説教をするつもりはありませんが、留学前には、滞在先の国をもっと知っておくべきでしたね。

自分の国で、自分の常識で行動するようなわけにはいかないのが、外国で暮らすということです。

アタフタしている時間の余裕はないと思いますよ。

まずは、周りに助けを求めることから始めて下さい。

しばらくは、話し合い、話し合いの長い道のりでしょうが、乗り越えるしかないですね。

Take Care.