キラーストレス/NHKスペシャルより - 心と体の不調全般 - 専門家プロファイル

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対象:心と体の不調

大田 亜侑
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大田 亜侑
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閲覧数順 2017年09月25日更新

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キラーストレス/NHKスペシャルより

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マインドフルネス



「キラーストレス」、ストレスがまさか命まで奪うとは思いませんでしたね。脳梗塞や心筋梗塞、そして悪性腫瘍もストレスにより免疫が悪化して発病する可能性があります。それでは、ストレスに対抗するにはどうすればいいでしょうか。アメリカ心理学会は5つの方法を教えてくれています。


1. ストレスの原因を避ける

2. 運動する

3. 笑う

4. サポートを得る

5. マインドフルネス


「マインドフルネス」以外は当たり前のような話ですね。まず「原因を避ける」、これは神田橋條治先生のいう「障害を取り除く」が思い出されます。神田橋先生は「精神療法面接では患者の生活への意欲と能力とを『引き出す』『妨げない』『障害を取り除く』ことが目標であり、診断面接では同質のことを二人関係という狭い範囲内で行うのである」と述べました。患者のいわゆる「自然治癒力」に着目して、本人の自助機能を高めることを重視しました。それは「患者の人生への影響が最小限になるように治療を工夫する」ことでもあり、具体的には「他の助力を利用する、患者のなかにある蓄積を利用する、治療技法を利用する」ことになります。「サポートを得る」と重なる内容ですね。


 


「運動療法」は軽度から中等度までのうつ病に効果的であるとイギリスのNICE, National Institute of Health and Clinical Excellenceは発表しています。「有能な指導者による構造化されたグループプログラムを週3回、1回45分-1時間、10-14週行うこと」が推奨されています。日本うつ病学会でも同様な内容が発表されています。ただし、運動の種類や負荷までは明記されておらず、十分なエビデンスに裏付けられているとは言えません。経験的には生活習慣病の運動療法と同様であり、十分な酸素を取り込みながら全身を使って少なくとも20-30分以上行う「有酸素運動」が効果的です。ウォーキングやストレッチ、テニスやゴルフなどです。反対にお勧めできないのが「無酸素運動」で、筋力トレーニングやダッシュ(短距離走)などです。


うつ病の患者さんは生真面目な方が多く、早く良くなるためには「心と体を鍛えないといけない」と考え、スポーツジムへ通い、筋力トレーニングやランニングマシーンなどを過度に行い、逆に「疲弊」してしまっていることが少なくありません。運動をするならば、「有酸素運動」、ウォーキングやストレッチで十分です。


「笑う門には福来る」というように、「笑う」ことは心身の健康や人生の幸福につながると考えられています。精神医療では「ポジティブサイコロジー学会」が2012年に設立され、明るく前向きに生きることの重要性が研究されています。他科においては「笑い療法士」という資格を設けて「癒しの環境」を創造する試みもはじまっています。興味深いのは、無理して笑わすのではなく、自然に笑いを引き出す、その人がいるだけで空気が変わる、楽しくなるという定義です。日本語では「笑い」ですが、英語でいうところの“Smile”に相当することでしょう。無理に“Laugh”させる必要はなく、むしろLaughは誰かを傷つけることもありますし、Laughした後には祭りの後のような虚脱感を覚えることもありますから、Smileが適切でしょう。




最後に「マインドフルネス」についてご説明しましょう。マインドフルネスとは「今この瞬間」の現実に気づきを向け、その現実をあるがままに知覚し、それに対する思考や感情にとらわれないでいる心の持ち方といわれています。実際は次のような順序で「瞑想」することにより得られます。


1.  背筋を伸ばし、両肩を結ぶ線が真っ直ぐになるように座り、目を閉じる

2.  呼吸をあるがままに感じる

3.  湧いてくる雑念や感情にとらわれない

4.  身体全体で呼吸するようにする

5.  身体の外側にまでフォーカスを広げていく

6.  瞑想を終了する


 


ではなぜ「今」なのでしょう。マインドフルネスの反対な心的状態を「マインド・ワンダリング」といいます。現在ではなく、「過去」「未来」について、あれこれと考えを巡らせてしまう状態です。過去を振り返り、未来を想像することは、人生において必要なことです。しかし、過ぎたるは及ばざるがごとし。過去に拘泥するのは、うつ病の特徴です。将来を案じるのは、不安障害の特徴です。であるからこそ、心を健康に保つには「いまを生きる」べきなのです。


 

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