2016年3月31日 2015年度日本株失速 株価指数年間騰落率 - 投資相談全般 - 専門家プロファイル

吉野 充巨
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2016年3月31日 2015年度日本株失速 株価指数年間騰落率

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◇ 2015年度の株価推移
下図は日本株の3市場を代表するTOPIX(黄色)、JASDAQ指数(紫色)、マザーズ指数(ブルー)の2015年度の年間騰落推移です。期間は2015年4月2日~2016年3月31日です。

160331TOPIX・マザーズ指数・JASDAQ指数

昨年4月から8月の間、TOPIXとJASDAQ指数はよく似た軌跡を描いていました。マザーズ指数は、料指数を上回るパフォーマンスでした。上海市場の暴落を受け、3市場も急落しました。その影響はマザーズ指数が1番大きく受け、+10%から-20%まで急落しています。その後年末にかけて、マザーズ指数がいち早く回復、次いでTOPIX、JASDAQの順で回復したものの、再度年初からの暴落、2月の反発という激しい動きをしています。

その結果3月31日時点で、マザーズ指数は+16%へ上昇、JASDAQ指数はほぼ0%レベルに回復したのですが、TOPIXの戻りは遅く、-13%レベルに留まっています。その差は約30ポイントと大きくなっています。
このコラムを作成している、年度初めの4月1日大引きの日経平均は、594.51円安の16,164.16円で-3.55%の下落、TOPIXは1301.40で-3.40%という、前途の多難が予想される年度初めになりました。

■世界の株価推移と日本株(TOPIXまたは日経平均)を比較すると、
下図は、TOPIX(黄色)と先進国が多数を占めるMSCI World IDX(ブルー)、および新興国市場のMSCI Emerging IDX(紫色)の年度推移です。TOPIXは昨年から本年1月まではワールド・インデックスを上回っていましたが、本年2月からは下回っています。一方新興国の株価は終始、TOPIXとワールド・インデックスを下回っています。

160331TOPIX・MSCI ACWI円換算・MSCI AC World

結果を申し上げると、TOPIXは新興国よりも良かったが、先進国株価の中では下位の成績であったことが示されています。アベノミクスの曲がり角から、終焉に向かっているのではとも思えます。今までは金融政策(円安、金融緩和)に頼っていましたが、いよいよ成長戦略が(規制緩和)が発効しなければ、じり貧に陥る踊り場にあると、私は考えています。

下図は、世界を代表する先進3国を代表する株価指数の年間騰落です。
米国のニューヨークダウ(ブルー)、ドイツのフランクフルトDAX(黄色)、そして英国ロンドン市場のFTSE100の年間騰落推移です。期間は前2グラフと同様です。

160331DAX・NYDOW・FTSE100

株価が示すところは、米国経済の堅調さです。今後も世界を牽引するのは米国と考えています。次いで英国が、じりじりと戻ってきました。3月に入り日本と同様上昇は一休みしていますが、EUとの折衝で、ユーロ圏に対し特別な地位も獲得していますので、上昇が続くものと期待しています。
ドイツは、ここにきて大きく出遅れました。フランス、ベルギーのテロ、EU圏の難民受け入れと反対の動きから、ドイツ経済への反動(2015年前半)が出てきそうです。

■世界株価の概要
2015年度の世界経済は、中国経済の減速、資源(原油価格)の低迷、テロによる難民のEUへの流入、シリアをはじめとした地政学上リスクの拡大、そして、米国の利上げと新興国通貨の減価などがあり、株価は後退しました。

世界を幅広くカバーしている、MSCIオール・カントリー・インデックスは-6.24%下落しました。先進国を主とするMSCIワールド・インデックスも-5.32%の下落、エマージングマーケット・インデックスも-14.14%と大きな下落でした。

地域では、アジア・太平洋地域が-12.69%の下落、ヨーロッパの代表的指数STOXX600は-15.04.%の下落。産油国が集まる中東・アフリカを代表するブルムバーグGCC200指数も-16.53%の下落です。

・米国の概況
米国株は、相対的に堅調といえる、NYダウは-0.51%の小幅・横這いの下落、ナスダック総合指数も小幅な-0.63%下落、世界の投資家のベンチマークとなるS&P500は-0.39%の小幅な下落です。ただ、小型株を含むNYSE総合指数の-6.35%は不安要素です。

シカゴVIX(恐怖)指数は前年度末15.29㌽から、本年度末は小幅ですが13.95㌽に下がっています。

・日本の概況
本年度の日本株は大型株が世界平均と同じレベルで、下落しました。日経225は-12.74%、TOPIXも-12.70%の下落です。一方新興株・小型株のジャスダック指数は小幅な-1.11%、マザーズ指数は、16.07%の上昇でした。
マザーズコア指数に連動するETFを保有されている方たちは、日本株の下落に若干ですが抑制が効いたと思います。
低金利+マイナス金利の恩恵をうけるリートですが、小幅な1.71%上昇に留まりましたが、やはり日本株の下落に対して、保有されていらっしゃる方にとっては緩衝材になっています。

・中国概況
本年度の中国市場は、世界の株式市場に対し、混乱を与えました。上海総合指数は、昨年3月31日に対しては、-19.85%の下落ですが、バブルのピーク6月12日の3786.57ポイントに対し、年度末は3003.92ポイントですので、-20.66%の下落となっています。
市場が先進国と同様に開放されている香港のハンセン指数は-12.69%の下落、ハンセンH株(中国本土株)指数も-12.11%下落です。元々大きなバブルは発生していませんので、下落の幅も小さくなっています。小生は過去にH株指数に連動するETFを保有していましたが、英国からの返還が決まり、中央色が深まってきた時に手放しています

■先進国株価指数
●ヨーロッパ各国の下げ、次いでアジアの下げが目立ちます。上昇は限られています。

160331先進国株価指数年間騰落

2015年度上昇1位は、急騰した日本のマザーズ指数で16.07%の上昇、2位はニュージーランドNZX50の15.74%の上昇、3位はアイルランドのTSFQ指数で4.81%でした。

下落した1位は、スペインのIBEX35で-24.29%の下落、2位はイタリア・ミラノ市場のFTSE MIBで-21.77%の下落、3位はシンガポールのSTで-17.58%でした

株価指数騰落1位同士の乖離は40.36㌽でした。大きな差と思います。

■新興国・フロンティア国の株価指数騰落率
●下落が鮮明です。

160331新興国およびフロンティア国株価指数年間騰落

数少ない上昇の1位は、ハンガリーのブタペスト証取指数で34.34%の上昇、2位はアルゼンチンのメルバル指数で19.89%の上昇、3位はパキスタンのカラチ全株指数で5.50%の上昇でした。

一方、下落した1位は改革が進まないギリシャのアテネ総合指数で-25.58%と大きな下落、2位は中東バーレーンの全株指数で-21.99%の下落、3位は同じ産油国のカタールのQE指数で-20.35%下落、4位はナイジェリアの全株指数で-20.30%でした。

騰落1位同士の差は、先進国よりも大きな59.92ポイントです。

これらが示唆するのは、セミナーでも申し上げている、毎年の初めに1位になる国を当てられない、最下位も当てられないので、「分散投資が必要」というものです。
この場合、最上位を当て、大儲けを諦める代わりに、最下位に賭けないので、大損も無いという、戦略≒投資の原則です。

文責
FP学会会員
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
オフィス マイ エフ・ピー 代表 吉野 充巨
ファイナンシャルプランニングと投資助言で人生設計から資産形成までサポートする保険や投資信託等金融商品を販売しないフィーオンリーのアメリカ型ファイナンシャル・プランナー≒独立系顧問料制アドバイザー。
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