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キングスマン 1 どんな名作でも賛否両論あるもの

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キングスマン
『英国王のスピーチ』でアカデミー賞に輝いた俳優コリン・ファースが、世界平和のために活躍する私設諜報機関の正義のエージェントのバリバリの英国紳士(日本で言えば“武士道を極めた侍”)に扮し、彼がスカウトした青年を一流紳士の一流スパイに育て上げながら、独善的な選民意識に駆られてテロを行おうとする大金持ちのIT企業の社長サミュエル・L・ジャクソンの野望を阻むべく戦いを繰り広げます。
監督はキックアスのマシュー・ヴォーン

●アクションシーンのキレが非常にカッコいい!

●悪役も個性的で、ボスの手先の女性暗殺者も両足がパラリンピックなどで障害者の方が使用するバネの付いた義足を装着し、それが切れ味の鋭い金属で出来いて、舞うように戦ったりして、オリジナリティーがあります。

●独特の音楽の選曲とユーモアのセンスでコミカルなシーンもあり、シリアスなシーンもあり、存分に楽しませてくれます。

ただ、一杯人が戦って死んだりするので、年齢制限がありますが、映像的にグロクは無いです。すごい大量に死にます!

まだ少年の頃、007シリーズを観てスパイというものに憧れたものです。
ただ、007も代が変わりロージャー・ムーアさんになった頃から、ボンドがスペースシャトルに乗り込んで宇宙まで行ったりして、子供心になんか話がデカくなり過ぎて、「んなわけないだろう」と思ったものです。

スパイ映画と言うより、もはやSF映画になってしまっては道からハズレてしまうことになります。
敵役もジョーズと呼ばれる歯が合金で出来ている大男が、当時は人気でしたが、私が感じる限り、強敵ではなく面白キャラで、頭が切れるわけでもないただの力持ちなので、敵役としてはかなり物足りないものでした。

また、ボンドも超人的にあんまり強すぎると、観ていてあまりハラハラしないものです。
ロージャー・ムーアさんは後年お年を召して、違う意味で「こんな初老紳士に、こんな派手なアクションさせて、死んじゃうんじゃないか?大丈夫か?今ひとつキレもないし」と違う意味でハラハラしましたが。

ボンド役がティモシー・ダルトンさんになったあたりから、またスパイらしさ、ボンドに人間らしさが戻ったような気がします。

武器が大げさになりすぎたり、世界中を舞台に駆けずり回ったりされるのも、返ってボンドの人間的なキャラが薄まり、子供が見ても興ざめと言うか、つまり「大作お正月映画」になりすぎてしまったのではないかと思います。


この映画では、そんなスパイ映画の、もっとこんな風に描いて欲しかった願望を叶えてくれる映画ではないかと思います。
至るところにそんな憧れのシーンが出てきます。

小物のライターが爆弾になったり、傘が防弾装置になって、ついでに先っぽから弾が発射されたり、町のオーダーメードのスーツ仕立て店の試着室に入ってスイッチを押すと、秘密のエレベーターで地下通路に行けて、秘密基地まで弾丸のようなスピードで走る列車に乗り込めたり。

そのどれもがCGのおかげもあり、まるで本物のようにリアルに描かれながら、程良い味付け程度になっているので、子供のころの夢が叶ったような「これこれ!」と爽快な気持ちに浸れました。

小物の武器もありながら、生身の身体を使ったキレッキレの格闘するアクションがたまらなくカッコいいのですね。

例えて言えば、漫画に出てくる骨付きの肉の塊が目の前に出てきて、本当に食べることが出来たかのような「こんなスパイ映画が観たかった」感を実現しています。


昔はありえないと思っていた架空の武器などが、現代ではテクノロジーが追いついてきたせいもあって、あってもおかしくないと思える時代になったのもリアルさを生んでいるのではないかと思います。








さて、ここからは本当にネタばれになってしまい、先に知ってしまったらかなり映画の醍醐味が失われてしまうので、もしまだご覧になっていなくて、観るかも知れない方は読まないほうが良いかも知れません。

映画『キックアス』でもそうでしたが、(キックアスもキングスマンもどちらも原作がマーク・ミラーと言う方のコミックで、原作がそうなのかも知れませんが)最初に主人公であったヒーローが、途中で無念の死を遂げ、主人公が育ててきた2代目が後を次ぐ展開となります。

なかなか話の途中で主人公が死んでしまうドラマと言うのもあまりないもので、ショックを受けます。
「えっうそでしょ!?死ぬはずないじゃん主人公なのに!」

この映画でも「無敵!」と思っていたキングスマンは、無敵ではないのです。

一般的な予定調和が通じないのですね。
そうした展開が、単なるお祭り映画とは違うところです。



簡単に主人公が殺されてしまう場面の説明をします。

敵が、とある教会で集会の中、テロの実験をするという情報をつかんだキングスマンは、単身そこに乗り込みます。
その場面をウェブカメラを配置して、キングスマンの育成している2代目も、キングスマンのトップ(名優マイケル・ケイン)もパソコンで観ています。

そして実験が行われ、まんまと主人公はそれを阻止することも出来ず、カメラの前で撃ち殺されてしまいます。

あっけなく。

私が思ったのはそのシーンで、
「2代目がカメラで見ているのを知っているのだから、最後に何かメッセージを言い残した方が、グッと来て泣けたんじゃないか?」と言う事です。

その意見に対して、一緒に観ていた奥さんは、

「いや、あそこで無言で殺されてしまうところがむしろ、キングスマンの使命と生き様を無言で伝えようとしたのではないだろうか?だから無言であった事で、私はグッと来た」
と言うものでした。

なるほど・・・深いなぁ。


もちろんここで言いたいのは、どちらの意見が正しいのか?と言う事ではありません。

過去、名作と言われる映画は多々あります。

ベスト10を挙げよと言われたら、人によってかなり違う映画作品が選ばれることでしょう。

そしてどんな名作であろうと、賛否両論あり、意見が分かれるものです。

結局は作る人の「こうしたい」という好みだし、観た人の受け取り方の「好き嫌い」なのではないでしょうか?




クライエントさんの中には

どうすることが正しいのか?

どうすべきなのか?

ああしておけば良かったのではないか?と後で後悔するのではないだろうか?

と、悩みすぎて判断がつかず、現実の行動に移せないで、身動きが取れなくなってしまわれる方がおられます。



100人中、100人とも「それで良い」と思われるような正しいことなんかないんじゃないでしょうか?
80人良いと判断しても、20人は違う意見を持つものです。
ではその20人は間違っているのでしょうか?

映画の中のテロ首謀者サミュエル・L・ジャクソンは映画の中では敵役です。

彼がテロを行う理由は、ガイア理論に則っています。

人間の身体には、様々な微生物が同居しています。善玉菌のような人間に有益な生物もいれば、ピロリ菌のような有害な生物も同居しています。
地球を一つの生命体と捉え、地球に住んでいる人間や動物などの全生命は、地球規模で考えれば、細菌やウイルスのようなもので、全部で一つの生命体なのだと捉えるのが「ガイア理論」です。

サミュエルは、人類を地球に害をなすウイルスであると考え、その数を減らすべくテロを行おうとし、大量殺人計画を立て、その考えに多くの賛同者がいて資金を提供します。

彼の考えにも一理あるのですね。

これは映画の中の話ですが、実際人類の爆発的な人口増加が、地球にとっては危機を招くことになると考える人もいるでしょう。



自分が行ったことが、客観的に正しかったのかなんて結論が出るのは、すごく先のことだったりするものではないでしょうか?

例え2年後に「正しかった。こうして良かった」と思えたことでも、更にもっと先になった時、やっぱり「間違っていた」と思うこともあるのだろうと思います。

わかりやすい例で言えば結婚なんかも、
「この人で良いのだろうか?」と悩んで結婚して、
結婚してみたら思っていたのとは違う結婚生活になり「間違っていた」と後悔してしまったとしても、
5年後には夫婦のコミュニケーションも充分とれて「この人と結婚して良かった」と思えたりするかも知れません。

科学のように、理屈だけで判断できれば悩まずに済むのかも知れませんが、理屈だけで割り切れないのが人間ですよね。



 

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