税に関わる配偶者の給与所得103万円とは? - 家計・ライフプラン全般 - 専門家プロファイル

吉野 充巨
オフィスマイエフ・ピー 代表
東京都
ファイナンシャルプランナー

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閲覧数順 2024年04月19日更新

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税に関わる配偶者の給与所得103万円とは?

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お電話で、「税金の扶養の条件」と尋ねられるのは、殆どの場合「扶養控除」ではなく、「配偶者控除」の要件で、且つ、「収入がいくらでまで大丈夫なのか」という問い合わせです。

下記に、配偶者控除に関わる税制の内容を記載します。全て平成25年4月1日現在のものです。(税制は毎年見直しがあります) なお、本件は国税庁タックスアンサー記載事項を基に、筆者が作成しています。

配偶者控除は
納税者に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合に一定の金額の所得控除が受けられ、これを配偶者控除といいます。
一定の要件を満たす配偶者とはその年の12月31日の現況で、下記4つの要件を全て満たす人です。
(1) 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません。)。
  この要件は、健康保険の被保険者の要件と異なっていることにご注意ください。
(2) 納税者と生計を一にしていること。
  ご一緒に住んでいることは要件ではありません。例えばご主人が単身赴任されている場合、ご主人の給与等で生計が維持されているのであれば、要件に合致致します。
(3) 年間の合計所得金額が38万円以下であること。
  
※合計所得とは、
1事業所得、不動産所得、利子所得、給与所得、総合課税の配当所得・短期譲渡所得及
び雑所得の合計額(損益通算後の金額)
2. 総合課税の長期譲渡所得と一時所得の合計額(損益通算後の金額)の2分の1の金額
上記1.2.の合計額に、退職所得、山林所得金額を加算した金額のことです。
※申告分離課税の所得がある場合には、それらの特別控除前の所得金額の合計額を加算した金額です。
(4) 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと
又は白色申告者の事業専従者でないこと。
 従って、配偶者がいれば、納税者は配偶者控除を受けられるということではありません。
この要件に合致した方は、下記の配偶者控除が受けられます。

140225配偶者控除の表

※老人控除対象配偶者とは、控除対象配偶者のうち、その年12月31日現在の年齢が70歳
以上の人をいいます。
なお、配偶者が障害者の場合には、配偶者控除の他に障害者控除27万円(特別障害者の場合は40万円、同居特別障害者の場合は75万円(注))が控除できます。

★ところで、所得は収入とは異なります。所得とは収入から必要経費を差し引いた額です。
給与所得者は、自営業の方とは異なり、必要経費を特定することがむずかしいため、「給与所得控除」として収入に応じた必要経費が定められており、収入金額に応じた控除額を差し引いて所得額が算定されます。それが下記の表です。
見てお分かりの通り、給与所得者には、最低でも65万円の控除額が設定されています。

140425給与所得控除の表

これらに基づき、一般的な配偶者の方が給与所得者の場合
給与所得控除65万円+配偶者控除38万円=103万円
となり、給与収入をこの金額まででコントロールできれば、納税者の負担がなくなります。

前回と今回りコラムで紹介した、健康保険の被扶養者の収入130万円と、所得税の配偶者控除に関わる所得103万円の違いがご認識できましたでしょうか。

所得税の配偶者控除は38万円ですが、住民税の配偶者控除も同じく38万円です。

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