スキンケアカウンセラーの松原です。
今日もお付き合い下さい。
前回は、肌質(普通肌・乾燥肌・脂性肌・乾燥脂性肌)について解説しましたが、今日は、この4つのタイプとは別に存在する「敏感肌」について解説します。
敏感肌には様々な見解があり、定義が主観的であいまいです。
まず症状についてですが、少しの刺激で発赤・かゆみ・湿疹などができやすい肌のことを言います。
角質層にある外的刺激から皮膚を守る「セラミド」と呼ばれる物質が少ないことが主な原因ですが、アレルギー体質の人も敏感肌になりやすい傾向にあります。
そして、本当の敏感肌というのは、上記のような症状や原因が生まれつきある人を指します。
では、
「最近何をつけても肌に合わない…」
「気が付いたら刺激を受けやすい肌になってきた…」
という人がいますが、それは、普段のスキンケアで自ら敏感にしてしまっている場合が多いのです。
その原因をさぐってみると…
①洗浄力の強いクレンジング料によって、セラミドを落としすぎてしまう。
②クレンジングや洗顔時の擦りすぎによって、肌が傷ついてしまう。
③洗顔時のすすぎに熱いお湯を使って、過剰に皮脂を取りすぎてしまう。
④肌をたたくこと(化粧品成分を浸透させるためコットン等でたたき込む)により、バリア機能(外的刺激から肌を守る性質)が低下する。
⑤不規則な生活(偏った食生活・睡眠不足・ストレス)で、肌の新陳代謝が乱れてしまう。
などが挙げられますが、毎日の繰り返しで少しずつ肌に現れてくるため、その原因に気付かないことがほとんどで、「いつの間にか…」となってしまうのです。
そして、自ら敏感肌を招く人の大きな特徴の一つとして、乾燥肌から移行していくパターンがあります。
乾燥肌になると、肌を守ろうとして角質細胞が通常よりも速いスピードで形成されていきます。そうなると、角質層は厚みを増して不安定になり、バリア機能(外的刺激から肌を守る性質)が低下し、刺激を受けやすくなるという悪循環です。
特に、湿度が低下する冬場に起こりやすく、肌が粉をふいたり化粧品をつけるとしみることがあります。
敏感肌になると、回復するまでにある程度の時間を要します。
皮脂は分単位で自然に分泌されますが、肌のバリア機能(外的刺激から肌を守る性質)は、いったん弱くなったら思うようにリカバリーできません。
敏感肌にならないためには…
①肌への刺激を減らすこと。(クレンジングや洗顔時の擦りすぎと時間のかけすぎに注意、化粧品をつけた時にパンパンたたかない)
②保湿を中心とした手入れ(乾燥肌予防)に重点を置き、バリア機能をサポートする。
③規則正しい生活(特に睡眠は重要)を心がける。
敏感肌になってしまったら…
①なるべく肌に触れず刺激を与えない。
②水っぽいもの(化粧水やローション等)は控え、保湿成分(セラミド・ヒアルロン酸など)が含まれたコッテリ感のあるシンプルな成分内容の美容液やクリームで様子を見る。
*どんな化粧品をつけてもしみる場合は、市販のワセリンのみで肌が落ち着くのを待つ
③メイクは、ルースパウダーなどの洗顔料で落とせるものにする。
敏感肌に限らず、スキンケアや化粧品の目的は予防です。
悩みが現れる前に対策をする、現れ始めた悩みを最大限に食い止める、この意識を肝に銘じて、的を得た肌の手入れに努めましょう!
美しく歳を重ねたいと思われる人は、是非今後もこのコラムをご覧下さい。
- 松原 好克
- 日刊美容液新聞 編集長
- 岐阜県
- スキンケアカウンセラー/美容液研究家
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