「う~ん、難しいな・・・・そう簡単にはいかないんだよな・・・」
「さてと、じゃあちょっと自問自答作戦をするか!」
「まずは、第1問。この問題を解決するために、必要なものなんだろうか?」
「なんでそれはないんだろう?どうすれば手に入れられるんだろう?」
「では、第2問。この問題を解決するのを邪魔しているのは何だろうか?」
「それって、もっと細かくしたらどの段階なんだろうか?」
「そして、第3問。誰か助けてくれるひとはいないだろうか?」
「ちょっと、仲間に打診しているかな・・・」
これは、ある店長が、悩みにぶつかった時にしている「自分への質問」です。
この「自問自答」は、一般的には、「セルフコーチング」と言われるものですが、この店長自身は、別にコーチングの勉強をしたわけでもなく、コーチングを受けているわけでもありません。しかし、いつも、このような自分自答をしています。彼は、この自問自答をし始めてから、以前のように長時間悩むことで自分の動きが止まることがなくなったそうです。たいしたもんですよね。
でも、そんな彼も、元々は、解決のための自問自答などではなく、出来ない言い訳ばかり考えていました。物事が上手く行かなくなると、悩んでばかりいました。しかしその悩みは、問題を解決するために具体的に前に向かって考え、悩むと言うよりも、出来ない自分へのため息、出来ない事に対して自分に浴びせかけられる言葉の想像(実際には言われていなくても)、出来なかったときに自分の立場や処遇・・・・全て、出来なかったという未来を想像して、言い訳ばかり考えているという状態でした。
そんな状態であった彼に、ある時、先輩店長が声をかけたのです。
「おまえは、自分が出来なかったときの『言い訳』ばっかりかんがえているけども、そもそもその『言い訳』自体が大雑把で中途半端なんだよ!」
「え?意味がわかりません?どういうことですか?」
「つまり、『言い訳』って、逆に考えれば、出来る様になるための『障害』ということじゃないか?それが今からわかっているのならば、もっとそれを具体的にしていけば、解決の糸口がそこにあるんじゃあないのか?おまえの『言い訳』は、ざっくり過ぎて、俺には全然納得出来ない『言い訳』だぜ。もっと、細かく具体的に『言い訳』して見ろよ。」
どうせ出来なかったときの「言い訳」を考えるならば、もっと具体的に、細かく、細かく、それを考えろと先輩店長は言ったのでした。つまり、問題点の中で、本当に障害になっているのは、分解してみれば「ほんの小さなたったひとつのこと」と言うケースが多いのです。しかし、上手く行かないときは、目の前の現象だけを大雑把に見ているので、問題の本質が見えないのです。だから「言い訳」もざっくりしたものになるのです。
彼は、そんな風に先輩店長から言われたあと、一生懸命に「言い訳」を具体的に考えました。すると、その「言い訳」を細かく分解できたときに、不思議に自分の不安感や、恐怖感が消えていくのに気がついたのです。
誰でも上手く行かないときはあります。そして、それを乗り越えようとしても「不安で」「恐くて」動けなくなります。それは、戦う相手が「大きくて」「得体の知れないもの」だからなのです。しかし、問題をもっと細かく分解して、小さく小さくバラバラにしていけば、戦う相手は「小さくて」「具体的な形」であることがわかるので、「不安感」「恐怖心」が消えてしまうのです。
その日から彼は解決しなくてはならない問題点や、自分が動けなくなっている障害について「出来ない言い訳」考えながら、それを分解し、具体化して行くようにしました。そして、それは、いつしか「言い訳の具体化」ではなく「出来るための言い訳を考えること」つまり「問題解決のための自問自答」に進化していったのです。
同じ「言い訳」でも、分解して問題を小さくして、さらに具体化していけば、解決策が見えてくるだけでなく、やる気も出てくるものです。もしかして、あなたが、今、何か壁に当たって悩んでいるようでしたら、是非ともこの店長のように「自分自答」を繰り返してみては如何でしょうか?きっと何かが見えてきますよ!
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