これほど出店しますと、当然既存店とのお客さんの奪いは熾烈になります。そのため、14年度に1600店もの閉店するフランチャイズ加盟店を生むことになります。売れ行きによい加盟店にはどんどん商品を持ち込み、売れない加盟店は容赦なく閉店させる、コンビニ商法は全開状態が続いています。
既に、大都市圏ではライバル会社と消耗戦ばかりでなく、同じ本部同士の加盟店が消耗戦を続けるようなケースさえ増えています。今やコンビニ店の商圏人口は、2000人を割っても大丈夫と本部はみているようです。加盟店にとって、自分の店舗以外周辺のコンビニ店は、全て敵といった状態になっています。
本部の商品開発力は素晴らしく、ヒット商品のドリップコーヒーは、周辺のコーヒーショップからお客さんを奪う力があります。中高年や女性顧客のニーズを掴む商品が並び、プライベートブランド品はマスコミがこぞって取り上げるほど人気を集めます。これだけ商品力があるのだから、売れるはずと言うのが本部の言い分。
加盟店オーナーは24時間営業でクタクタです。コンビニを巡る環境は大きく変わっていて、ネット広告にコンビニ店オーナー募集の広告がやたら目立つようになりました。就職環境が好転していることもあって、コンビニ店オーナーになる人は、会社への就職が難しい中年層の人たちばかりです。
就職環境の好転によって、アルバイトスタッフ募集をしても人が集まらなくなっています。深夜は強盗事件が相変わらず頻発していますし、バイト料も高くなっていないことが原因です。どんなにコンビニが儲かるビジネスであっても、現場で働く人が集まらないことには開店することができません。
何かしら、コンビニ店営業の枠組みを大きく変えることができないで、現状のままでは加盟店オーナーの仕事だけが増えるだけ。本部も、株主や市場の期待があって止めるに止められない状態です。このままでは、どこかで加盟店オーナーの不満が爆発します。既に、本部を訴えている加盟店は、相当数に及んでいますが。
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