「なぜ売れたのかわかる?その理由を考えてみて!」
店長は、スタッフ達に尋ねました。
その日のランチタイムは、いつもよりも3割増しの売上を獲得できました。それはたまたまではありません。店長には、売れた理由が見えていました。しかし、店長は、スタッフ達はなぜ売れたのかがわかっていないように思えたのです。
その理由は、店長が仕掛けたその日「売れるための工夫」について、スタッフ達が感想や意見や質問をしてこなかったからなのでした。この店長は、つい先週この店に異動してきました。彼はどの店に行っても「自分がいないときでも同じように売れる様になって欲しい」と言う想いでスタッフ達を鍛えています。しかし、この店のスタッフは、ピークタイムが終わると、ホッと一息・・・自分達のスイッチを切っていました。残念ながら、ここはこうだったとか、明日はどうするとか、反省もなければ明日への意気込みも感じられなかったのです。
ランチタイムが終わった後、店長は数名のスタッフ達を事務所に呼んでミーティングをしました。そこで、今日のランチタイムでどういう取り組みが有り、それをどう活かしたからいつもよりも売れたのかをスタッフ達に考えさせました。
「いつもよりも、レストラン街への人の流れが多かったですかね。」
「昨日よりも、天気が良いからかな。」
「バーゲンは明日からですよね・・・」
「給料日でもないし・・・」
彼女たちには、今日のセールスを上げるために、意図的に工夫をするという意識がありませんでした。つまり、「来たら売る」と言う受け身の姿勢で仕事をしていたのです。店長がこの店のスタッフに身につけてもらいたいなと思っているのは、「来ていただけるようにする」ことです。待つのではなく攻める。そう言う姿勢を持ってもらいたかったのです。
「今日私がおこなった、昨日とは違うことを全部あげてみて」
店長はスタッフ達に考えさせました。彼女達は、店長が出勤してからランチタイムまで、そしてランチタイムで何をしていたかを話し合いました。その結果、ようやく店長が仕掛けた工夫を見つけ出しました。店長は、屋上のイベントコーナーで行われた子供向けのスーパーヒーローショーに合わせて、店頭にお子様ランチにおまけで付けているおもちゃのディスプレイをいつもよりも多くし、子供の目線からでも目立つように工夫していました。そして、店頭を通る子供連れのお客様へのお声がけを徹底していたのです。
売れるにも売れないにも必ず理由があります。ただ待っていて売れたのならば、次にそれを再現することは出来ません。主体的に売りに行くことで、売れる理由も見えてくるし、売れない理由も見えてきます。店長は、パート・アルバイトのスタッフにもそれを意識させたかったのです。
「さあ、あなたたちが今日これからすることはただひとつ。明日売るために、何をするのか?を考える事よ!明日はあなたたちが、今日とは違う工夫にチャレンジして頂戴!よろしくね!」
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