出来る店長のイメージを自分の経験から押しつけないようにしよう

「バイトの意見を聞いて仕事をするなんて店長としての立場が無い、、、、そんな気がするんです。」

自分がお山の大将である限りは、自分が全て決めて自分が指示命令して、自分のコントロール下で店が動かないといけない。そうすることが店長で有り、そうではなくバイトの意見で店が動くのならば自分は必要ない・・・。彼女はそんな風に思っていたようです。

最近、リーダーシップを教えるセミナーやビジネス書では「部下の意見を聞こう」とか「部下を運営に参加させよう」とか「部下を巻き込もう」とか、いかに部下を上手くマネジメントするかについて述べられています。私も同じような意見を持っておりセミナーやコンサルティングやコーチングの現場でそれを話しています。

しかし、世の中には、冒頭の様な不安感に支配されている店長がたくさんいるのが現実なのです。何とかして自分が先頭に立ってパート・アルバイトを引っ張っていかねば、上司からも部下からもなめられてしまうと思っています。私は、「そんなことは無いのに・・・」と思うのですが、当の本人達は不安で不安でなりません。なので、虚勢を張ります。背伸びをします。一段高い所に立とうとします。そうして自然と「上から目線」になり、そう言う態度でパート・アルバイトに接します。

結果、パート・アルバイトからは、うとんじがられ、うわべの返事だけをされるようになり、店長がいない時には思いっきり気を抜いてしまうようになります。つまり店長がいる時といない時に差が生まれてしまうのです。そんな彼らを「ダメダメバイト」と思い込む店長は、さらに何も任せないので、休みが取れません。

あらあら、店長の仕事って何なのでしょうね？
冒頭の様な不安感を持っている店長は非常にたくさんいます。店長は常に先頭に立って率先垂範し手本を見せて、強いリーダーシップを発揮し、パート・アルバイトを巻き込みお客様の満足度を向上させ、リピートして頂き売上を上げる！！！！このようなイメージで店長像を求める上司がいるから、店長は無理にそのイメージに合わせたリーダーシップスタイルを採ろうとしてしまうのです。その結果、パート・アルバイトが上手く動いてくれない。不満が多くて反抗的な態度を取ったりする・・・・そもそもが、上司が求める店長イメージが間違っているのです。と言うか、その店長にマッチしていないのです。

もちろん、このようなイメージの店長も、またひとつの店長像です。しかし、それは単にその上司が店長の時に求めていた店長像です。決して全ての店長に当てはまるものではありません。上司が店長をしていた時とパート・アルバイトも、店長自身も違うのです。冒頭の様な気持ちになるのは、その間違った指導に影響を受けているからです。その指導をした人は、そう言う店長像で上手くいったのでしょう。でも、全ての店長が同じような店長像で無くても良いのです。あなたらしい店長像を是非創って欲しい。私はそう思います。

もし、あなた自身が店長ならば、こう自分に聴いて下さい。

「あなたの理想とする店長像はどんな店長ですか？それは、あなたらしさを活かした店長像ですか？」

あなたの部下に、自分に合わないリーダーシップを無理矢理行って、パート・アルバイトとの関係をぎくしゃくさせている店長がいたら、すぐにでも同じように尋ねて下さい。

もしも、冒頭の様な固定概念を持っているようならば、そしてそのイメージに縛られているようであれば、その呪縛から解放して上げることから始めて欲しいのです。あなた自身が店長ならば、すぐにでもそんなイメージは捨ててしまいましょう。

あなたは、あなたらしい店長像を創り上げていきましょうね！