
ある工事現場に、ふたりのレンガ積み職人がいました。そのひとりに尋ねました。
『あなたは何をしているのですか?』
『私は、このレンガを積み重ねているだけですよ・・・つまらない仕事です。』
もうひとりにも同じように尋ねました。
『あなたは何をしているのですか?』
『私は、この街の人達の安らぎの場所となる教会を作っています。私は、この街の人達を幸せにする仕事をしているのです。』
このお話しは、コーチングの世界でよく語られる有名なお話しです。
人は目の前の仕事のことだけを考えていると、それがどんなに大切な役割を担っているのかが、まったく見えなくなるのです。
だから、コーチングでは、ビジョンや目的をとても大切にし、相手に問いかけをするようにしているのです。
私が「『競合店に負けない店長』がしているシンプルな習慣」でご紹介した、揚げ物総菜店の店長は、商品をお持ち帰りになったお客様のお食事と楽しい団らんにひとときをお手伝いするという気持ちを片時も忘れていません。だから、ちょっとでも型崩れしたり色むらがあったりするような商品は絶対に売らないのです。
最近、飲食店や小売販売店の接客を見ていると、この大切な「仕事の意味」を徹底的に教えている企業が少なくなっているような気がするのです。
この仕事の意味は、「お客様は大切な存在」という教え方をするだけではなく、自分達の商品を何故お客様が買って下さるのか?お客様が、その商品をどの様に使われるのか?を一生懸命考えると言う時間を持つことがもの凄く大切なのではないか、と思うのです。
あるチェーン店では、接客のマニュアルを徹底的にスタッフにトレーニングし、それがいつも出来ているかどうかのチェックを徹底的に行い、お客様に失礼の無い高いレベルの接客が出来る様にされています。とても素晴らしいことです。しかし、一方で同じチェーン店の店長が、不完全な商品を平気で販売しているという悲しいことも起こっているのです。
「お客様を大切にしよう」「仕事に誇りを持とう」「最高品質の仕事をやり遂げよう」
このような大切な気持ちは、呪文のように唱えていても出来る様にはなりません。厳しい訓練だけでも出来る様にはなりません。その厳しいトレーニングと同時に、自分の仕事のほんのチョットの未来を想像出来るようにする。それについて毎日毎日、いつもいつも考え続ける。
それが必要なんじゃあないかな?と思うのです。
さあ、目の前のお客様の「少し未来」を想像してみましょう。
そして、あなたの部下やスタッフが、あなたと同じようにお客様の未来を考えているか?チョット聴いてみましょう!
「相手軸!相手軸!」
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