労働審判の手続、その2 - 民事事件 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
弁護士

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閲覧数順 2017年02月19日更新

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労働審判の手続、その2

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労働審判手続の概要

 

 

・第2回期日、第3回期日

労働審判手続は、原則として3回以内の期日で終結させる。

3回以内の期日で調停が成立するのが、事件の約7割である。

第2回、第3回の期日は、おおむね1時間程度である。

審尋は、第2回期日までに行う必要がある。

 

・調停の内容

地位確認の請求の場合、仮に解雇が無効とされる場合でも、労使双方に信頼関係が喪失されているため、原職復帰は難しいため、合意退職をしたうえで、解決金を使用者が労働者に支払うケースが多い。

 

・労働審判

事件の2割近くは、調停が成立せずに、労働審判が決定される。

労働審判に対する異議申立ての期限は、労働審判書の送達または、労働審判の告知を受けた時から2週間以内である(労働審判法21条1項)。

労働審判に対する異議が当事者双方から出ないで、そのまま確定するのが、約3割である。

 

・異議後の訴訟

当事者のいずれかから適法な異議が申立てられると、通常訴訟に移行し、労働審判申立ての時に訴訟提起があったとみなされる(労働審判法21条3項、22条1項)。異議は書面でしなければならない(規則31条1項)。

東京地方裁判所の場合、原告(申立人)に対して、労働審判手続の結果を踏まえた法的主張を整理し直した「訴状に代わる準備書面」の提出を求められる。

労働審判の申立書はそのまま引き継がれるが、その後の主張書面や証拠は当然には引き継がれないので、当事者はあらためて主張書面、証拠を提出する必要がある。

労働審判の審判官が、異議後の訴訟手続を裁判官として担当することは許される( 最判平成22525)。

 

・管轄

通常の民事訴訟と異なり、労働者の住所地は管轄とされていない。

管轄は、以下の地方裁判所である(労働審判法2条)。

相手方の住所地(使用者が申立てる場合には、労働者の現住所地になる)

相手方の本店、営業所、事務所

労働者の個別労働紛争が生じた現に就業した事業所または、最後に就業した事業所

合意管轄

全国に支店があるような企業の場合、労働者の便宜と、対応する使用者の便宜を考慮して、上記の管轄が認められている。会社の場合、本店所在地だけではなく、営業所などにも管轄がある点に留意を要する。

 

・付加金

付加金(労働基準法114条)は、労働審判の対象ではないと解されているが、異議後の通常訴訟においては当然に審理の対象となる。付加金について、2年の除斥期間(労働基準法114条但し書き)に留意が必要であり、時効中断のために、労働審判の申立書にあえて記載しておく必要がある場合もあろう。

 

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