
「店長は、どんな人を採用しようと考えていますか?採用する時の『譲れない条件』を教えて下さい。」
「え?譲れない条件って・・・?」
またまたマネジャーから難しい質問が飛んできました。アルバイト応募者を面接し、採用する時には、スケジュールが合うか?年齢は?言葉使いは?髪の毛などの身だしなみは?・・・・たくさんの基本的な採用基準を店長も把握はしていました。
しかし、マネジャーから聴かれたのは「基本的な採用基準」ではなく、「採用判断をする時の『譲れない条件』」だったのです。
「そうですね~一緒に働いていて、違和感が無いというか、空気感が同じというか・・・・生理的に合わないのはイヤだし・・・時間管理がダメな人はダメだし・・・あああ~なんだろう??」
「別に、正解を尋ねているのでは無いのよ。店長がこだわっているところを聴きたいだけよ。」
「はい、じゃあ~これですね。私が今作ろうとしているお店には、『お客様に満足して頂く』ために、スタッフ全員で決めたルールがあるんです。それを守れる人。と言うか、今のこの店の一員として一緒にお客様に満足して頂こうという気持ちで働けると約束できる人、ですね。これが譲れない条件です。」
店長には、この春に再スタートを切ったときに、「こんな店にするんだ」と決心して、それをスタッフと一生懸命築きあげてきました。新しく入ってくる人は、そのスタートラインから一緒に来たわけではありません。だから温度差があるのです。だから面接の段階から、店長はこのビジョンとポリシーを伝え、それに共感でき、一緒に取り組めると約束できる人を選ぶことが大切なのです。
これは、意外と高いハードルです。特に、スタッフ不足に陥っている店舗は、フリーでシフトに入れる人が応募してくると、もうそれだけで「採用!」と決めてしまいます。ところが、そう言う人が店長やスタッフのビジョンを共有できなかったとしたら・・・・そこからチームワークは崩れて行くのです。たった一人の反乱分子のせいで、時間を掛けて築いてきたお客様満足を目指すチームは、簡単に壊れてしまいます。
「『競合店に負けない店長』がしているシンプルな習慣」の183ページで紹介している和歌山のハンバーガーショップのオーナーは、まさしくこのことを実践している方でした。採用段階で、まったくその基準にブレが無いのです。だから、その後のトレーニングが非常に楽になります。
店長が目指している最高の店舗の姿を、スタッフが共感し共有する。新人は、そのチームで同じビジョンを目指すことを約束できる人、共感できる人を採用する。これが、アルバイト応募者を面接するに当たって最も重要なポイントです。
『私たちの店は、このような雰囲気の店です。そして、お客様にもこのように楽しんでいただけるような店づくりを心がけています。あなたは、このチームの一員として一緒にがんばれますか?』(「『競合店に負けない店長』がしているシンプルな習慣」より)
このオーナーの面接での最後の質問。採用する側として一番にこだわっていきたいポイントですね。
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