わが国では最も頭がよいとされる国家公務員総合職(旧1種)の合格者が、その後起業した人などほとんどいないことをみても判ると思います。退職後、起業するよりは大手企業に勤めるとか、団体に天下るのが、わが国における頭の良い人たちの身の処し方です。
起業するためにはそれまでの勤めを辞め、無収入で成功するか失敗するか判らないなか、リスクを取って勇気を振り絞り、まったく新しい世界に飛び込む必要があります。以前、ビジネスの基本を教えてもらった経営者の口癖は、起業するってことは、ヤクザか研究者と同じ道を歩むようなものでした。
その起業で成功した人たちの多くが採用している手法に、ジョゼフ・マーフィーの法則があります。自己啓発としても有名ですが、成功に導く潜在意識を活用した手法です。成功法則としては最も簡単で、「毎日寝る前に自分の目標を10回口に出して唱えてから寝る」と言うものです。
一年365日、毎日目標を口にすることで、頭のなかに潜在意識ができます。その潜在意識によって、顕在意識も変わり結果的に目標を達成するとされています。今では、もっと緻密な手法が考えられていますが、起業本のなかには今も、この手法を唱えているものが少なくありません。
起業で成功するためにキーポイントとなるのは、このような手法を真剣に身につけるかどうかです。頭のよい人は、そんなことで意識が変わったとしても、起業の成功とは関係ないと思いがちです。バカになれる人は、真剣に身につけ少しでも起業の成功に近づこうとします。
起業はバカにはできないが、頭がよくてもできない由来はここにあります。起業する人は少なくありませんが、一定以上の準備をして起業する人はそんなにいません。大事なことは起業する時点で、既存経営者のレベルまで考える力があり、新人起業家の一途な思いを持ち続けていることです。
【一言】
スポーツ界でも、文化的な世界でも、ビジネスの世界においても、大きな成功を収める人は、素直な人がほとんどと言われます。どんな人の話しにも、素直に耳を傾け先入観を持たずに聞ける人です。これが、言うのは簡単ですが、実行するのは難しいです。コンサルタントをしていると、この先入観を持たずに取り組むことがいかに難しいか、とてもよく判ります。
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