著作物の同一性、複製と翻案の区別 - 民事事件 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
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鈴木 祥平
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閲覧数順 2017年10月20日更新

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著作物の同一性、複製と翻案の区別

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著作物の同一性

 

複製とは、「印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再製すること」である(著作権法2条1項15号)。

 

 最判 昭和5397日民集 第3261145頁(ワンナイトレイニーイントーキョー事件)

既存の著作物に接する機会がなかつたためその存在、内容を知らないでこれと同一性のある作品を作成した者は、右著作物の存在、内容を知らなかつたことにつき過失があると否とにかかわらず、著作権侵害の責任を負わない。

既存の著作物に接して、その著作物をもとに著作物を作ることを「依拠」といい、既存の著作物に依拠して、同一性のある著作物を作った場合や、もとの著作物の本質的特徴がある場合には複製権侵害となる。もとの著作物の本質的特徴を維持しつつ、創作性のある表現を追加するなどして、新たな著作物を作る場合は、「翻案」となる。

 

翻案について、著作権法27条は、 「著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利」と規定している。

 

「翻案」の意義について、 最判平成13628日 民集 第554837頁(江差追分事件)は、以下のとおり判示している

 1 言語の著作物の「翻案」とは,

既存の著作物に依拠し,かつ,

その表現上の本質的な特徴の同一性を維持しつつ,

具体的表現に修正,増減,変更等を加えて,新たに思想又は感情を創作的に表現することにより,

これに接する者が既存の著作物の表現上の本質的な特徴を直接感得することのできる別の著作物を創作する行為」をいう。

2 ①(1)思想,感情若しくはアイデア,事実若しくは事件など表現それ自体でない部分、

又は、(2)表現上の創作性がない部分において、

②既存の言語の著作物と同一性を有するにすぎない著作物を創作する行為は,既存の著作物の「翻案」に当たらず、「複製」であり、複製権の侵害となる。

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