「最新重要判例解説(民事・商事・民事訴訟法)」(研修)を受講しました。 - 民事家事・生活トラブル全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
弁護士

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村田 英幸
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閲覧数順 2017年10月21日更新

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「最新重要判例解説(民事・商事・民事訴訟法)」(研修)を受講しました。

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講座名 「よくわかる最新重要判例解説(民事・商事・民事訴訟法)」
研修実施日  2013年3月19日開催
実施団体名  日本弁護士連合会       

{講師]
田中豊(東京弁護士会,元裁判官・最高裁判所調査官)
 近時,書籍やデータベースを通じての判例の入手は容易になりましたが,弁護士としては,その判例の争点や位置付け等につき十分整理して理解しておくことが必要です。 この研修では,平成23年,24年に言い渡された民事・商事・民事訴訟法の重要判例につき,田中豊弁護士(元裁判官・最高裁判所調査官)が,その判例のもつ意味や実務に及ぼす影響等について詳しく解説します。

・ 最決判平成23・4・13民集65巻3号1290頁,ジュリスト平成23年度重要判例解説131頁
即時抗告申立書の写しを即時抗告の相手方に送付するなどして相手方に攻撃防御の機会を与えることなく,相手方の申立てに係る文書提出命令を取り消し,同申立てを却下した抗告裁判所の審理手続に違法があるとして職権により破棄された事例
時間外勤務手当の支払を求める訴訟を提起したXの申立てにより,受訴裁判所が,使用者であるYに対し,Xのタイムカードの提出を命ずる決定をしたため,Yが上記タイムカードを所持している事実を争って即時抗告をした場合において,次の(1)~(4)など判示の事情の下では,抗告裁判所が,即時抗告申立書の写しをXに送付するなどしてXに攻撃防御の機会を与えることのないまま,上記タイムカードが存在していると認めるに足りないとして,上記決定を取り消し,上記申立てを却下するというXに不利益な判断をしたことは,明らかに民事訴訟における手続的正義の要求に反するというべきであり,その審理手続には,裁量の範囲を逸脱した違法がある。
(1) 上記訴訟において,上記タイムカードは,Xが労働に従事した事実及び労働時間を証明する上で極めて重要な書証である。
(2) Yが上記タイムカードを所持しているとの事実の存否の判断は,当事者の主張やその提出する証拠に依存するところが大きい。
(3) 上記即時抗告申立書には,Yが上記タイムカードを所持していると認めた上記決定に対する反論が具体的な理由を示して記載され,かつ,上記理由を裏付ける証拠として,上記決定後にその写しが提出された書証が引用されていた。
(4) Xにおいて,Yが即時抗告をしたことを知っていた事実や,そのことを知らなかったことにつきXの責めに帰すべき事由があることはうかがわれない。

・ 最2小決判平成23・5・18民集65巻4号1755頁,ジュリスト平成23年度重要判例解説123頁
民事訴訟法38条後段の要件を満たす共同訴訟であって,いずれの共同訴訟人に係る部分も受訴裁判所が土地管轄権を有しているものについて,民事訴訟法7条ただし書により民事訴訟法9条の適用が排除されることはない。

最判 平成19年7月6日民集第61巻5号1769頁
建物の建築に携わる設計者,施工者及び工事監理者は,建物の建築に当たり,契約関係にない居住者を含む建物利用者,隣人,通行人等に対する関係でも,当該建物に建物としての基本的な安全性が欠けることがないように配慮すべき注意義務を負い,これを怠ったために建築された建物に上記安全性を損なう瑕疵があり,それにより居住者等の生命,身体又は財産が侵害された場合には,設計者等は,不法行為の成立を主張する者が上記瑕疵の存在を知りながらこれを前提として当該建物を買い受けていたなど特段の事情がない限り,これによって生じた損害について不法行為による賠償責任を負う。

最1小判平成23・7・21,ジュリスト平成23年度重要判解84頁、裁判集民事 第237号293頁
 最高裁平成17年(受)第702号同19年7月6日第二小法廷判決・民集61巻5号1769頁にいう「建物としての基本的な安全性を損なう瑕疵」とは,居住者等の生命,身体又は財産を危険にさらすような瑕疵をいい,建物の瑕疵が,居住者等の生命,身体又は財産に対する現実的な危険をもたらしている場合に限らず,当該瑕疵の性質に鑑み,これを放置するといずれは居住者等の生命,身体又は財産に対する危険が現実化することになる場合には,当該瑕疵は,建物としての基本的な安全性を損なう瑕疵に該当する。

・安全配慮義務違反による損害賠償請求と弁護士費用
最判平成24・2・24裁判集民事240号111頁、ジュリスト平成24年重要判例解説73頁
 労働者が,使用者の安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償を請求するため訴えを提起することを余儀なくされ,訴訟追行を弁護士に委任した場合には,その弁護士費用は,事案の難易,請求額,認容された額その他諸般の事情を斟酌して相当と認められる額の範囲内のものに限り,上記安全配慮義務違反と相当因果関係に立つ損害というべきである。

・ 最決平成24・2・29民集66巻3号1784頁(テクモ株式買取価格決定申立事件)ジュリスト平成24年度重要判例解説101頁
 1 株式移転完全子会社の反対株主がした株式買取請求に係る「公正な価格」は,原則として,株式移転により組織再編による相乗効果その他の企業価値の増加が生じない場合には,当該株式買取請求がされた日における,株式移転を承認する旨の株主総会決議がされることがなければその株式が有したであろう価格をいうが,それ以外の場合には,株式移転計画において定められていた株式移転設立完全親会社の株式等の割当てに関する比率が公正なものであったならば当該株式買取請求がされた日においてその株式が有していると認められる価格をいう。
2 相互に特別の資本関係がない会社間において,株主の判断の基礎となる情報が適切に開示された上で適法に株主総会で承認されるなど一般に公正と認められる手続により株式移転の効力が発生した場合には,当該株主総会における株主の合理的な判断が妨げられたと認めるに足りる特段の事情がない限り,当該株式移転における株式移転設立完全親会社の株式等の割当てに関する比率は公正なものである。
3 株式移転計画に定められた株式移転設立完全親会社の株式等の割当てに関する比率が公正なものと認められる場合には,株式移転により企業価値の増加が生じないときを除き,株式移転完全子会社の反対株主がした株式買取請求に係る「公正な価格」を算定するに当たって参照すべき市場株価として,株式買取請求がされた日における市場株価やこれに近接する一定期間の市場株価の平均値を用いることは,裁判所の合理的な裁量の範囲内にある。

・ 最判平成24・3・16民集66巻5号2216頁,ジュリスト平成24年度重要判例解説69頁

不動産の取得時効の完成後,所有権移転登記がされることのないまま,第三者が原所有者から抵当権の設定を受けて抵当権設定登記を了した場合において,上記不動産の時効取得者である占有者が,その後引き続き時効取得に必要な期間占有を継続し,その期間の経過後に取得時効を授用したときは,上記占有者が上記抵当権の存在を容認していたなど抵当権の消滅を妨げる特段の事情がない限り,上記占有者が,上記不動産を時効取得する結果,上記抵当権は消滅する。


・ 最判平成24・3・16民集66巻5号2321頁,ジュリスト平成24年度重要判例解説67頁

生命保険契約に適用される約款中の保険料の払込みがされない場合に履行の催告なしに保険契約が失効する旨を定める条項は,

(1)これが,保険料が払込期限内に払い込まれず,かつ,その後1か月の猶予期間の間にも保険料支払債務の不履行が解消されない場合に,初めて保険契約が失効する旨を明確に定めるものであり,

(2)上記約款に,払い込むべき保険料等の額が解約返戻金の額を超えないときは,自動的に保険会社が保険契約者に保険料相当額を貸し付けて保険契約を有効に存続させる旨の条項が置かれており,

(3)保険会社が,保険契約の締結当時,上記債務の不履行があった場合に契約失効前に保険契約者に対して保険料払込みの督促を行う実務上の運用を確実にしているときは,

消費者契約法10条にいう「民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するもの」に当たらない。

 判断枠組みは 借家の更新料と消費者契約法に関する最判平成23・7・23が消費者契約法10条において考慮されるべき要素を掲げている。


・ 最2小判平成24・10・12民集第66巻10号3311頁、ジュリスト平成24年度重要判例解説75頁、107頁

株式会社を設立する新設分割がされた場合において,新たに設立する株式会社にその債権に係る債務が承継されず,新設分割について異議を述べることもできない新設分割をする株式会社の債権者は,詐害行為取消権を行使して新設分割を取り消すことができる。

 

・ 金融機関Yをいわゆるアレンジャーとするシンジケートローンへの参加の招へいに応じた金融機関Xらに対しYが信義則上の情報提供義務を負うとされた事例

 最3小判平成24・11・27NBL991号8頁、判例タイムズ1384号145頁

金融機関Xらが,Aの委託を受けた金融機関Yから,Yをいわゆるアレンジャーとするシンジケートローンへの参加の招へいを受けてこれに応じ,Xら及びYのAに対するシンジケートローンが組成・実行された場合において,上記招へいに際してYからXらに交付された資料の中に,資料に含まれる情報の正確性・真実性についてYは一切の責任を負わず,招へい先金融機関で独自にAの信用力等の審査を行う必要がある旨記載されていたものがあるとしても,Aの代表者が,Yの担当者に対し,シンジケートローンの組成・実行手続の継続に係る判断を委ねる趣旨で,AのいわゆるメインバンクがAに対し外部専門業者による最新の決算書の精査を強く指示した上その旨を上記メインバンクがいわゆるエージェントとなっていたシンジケートローンの参加金融機関にも周知させたという情報を告げたなど判示の事実関係の下では,Yは,Xらに対し,信義則上,シンジケートローン組成・実行前に上記情報を提供する義務を負う。

 なお、銀行間では平成15年に情報を提供すべき業界内の取り決めがあった。


 

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