竹内 和美(研修講師)- コラム「謹んで信念申し上げます」 - 専門家プロファイル

竹内 和美
実践型研修で、結果が即・行動に現れます

竹内 和美

タケウチ カズミ
( 研修講師 )
株式会社オフィス・ウィズ 代表取締役
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謹んで信念申し上げます

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プロとして生きる! キャリアを磨こう 2011-01-02 11:15

売り上げが厳しい時なので、教育は後に回したい。

とにかく業績回復に努めたいとの申し出が、相次ぎます。

面と向かって言われるより辛いのは、その社長の言葉を伝える社員の気持ちを考えたときです。

社員の中には、この状況を打破するためには、自分磨きも必要だ、甘えた自分たちに、気づきを与えてくれる学習に、今度こそ立ち直ろうと頑張りたいと前向きに考える社員は、経営者が思うよりずっと多いのですが・・・

立場が違うのでしょう。優先順位が違うのです。

しかし、社員は会社の方針に従うよりほかなく、わたしに伝える声に、むなしさや無念な気持ちを伝えてきます。

 「いい人材がほしい」と言いながら、「いい人材として育てているのか?」「いい人材として輝き続けていられるよう努力を続ける社員に報いているのか?」

わたしは、中小企業、零細企業の経営者に長く、それをお伝えしてきました。

 

しかし、物事には優先順位が必要です。

業績が悪ければすべてがなくなります。

経営者も、従業員も、家族も。すべて共倒れです。

だから、後に回したくなる気持ちが、わからないわけではありません。

 教育に投資できる成長企業、安定企業は今をチャンスとして社員の成長を願い、社員の自己啓発に力を注がれます。

仕事が落ち着いているからこそ、教育ができると、積極的な姿勢を見せます。

これは、家庭の年収の高さと高学歴になるという実態と同じ問題です。

年収の高い家庭ほど、高学歴、有名大学への進学率が高くなるという傾向。

つまり、年収の高い家庭ほど、教育費にあてるお金を多くすることが可能であるということです。

これだけ厳しい環境でも、利益を出し続けている企業は、社員の育成にも投資が続けられるので、ますます、

企業間格差がここでも広がってしまうのです。

卵が先か、にわとりが先か。

教育が先か業績回復が先か、ではありません。

教育と業績回復は、相関関係で相乗効果があるのです。

 教育は、気づきです。教育は、自立心を養うのです。教育は、自己改革の切り札です。

これを後に回すために、さらに社長が檄を飛ばし、社員のモチベーションを下げるのです。

やれと言われたことがすぐにできるほど、皆自己啓発していないのです。

やれそうだと思うより前に、どうせダメだったら・・また叱られるから・・と、身を守るために、

チャレンジしようとする意欲よりも、自分を守ろうとする気持ちが無意識に高まり、行動しなくなるのです。

いちばん社員が「やっぱりな!」と思うことは、社長が始めたことをすぐにあきらめ、手放す姿を見たときです。

自分たちにはやれというが、自分はすぐにあきらめたり、方針を変えたりする癖に・・と思わせるだけでも、

企業価値が下がります。

組織をひとりでリードできるのは、7年、30人が限界です。

働く人の脳が刺激や変化を求めるのです。いままでのやり方に従ってがんばれ!がんばれの号令だけで成果を

あげられには、限界があるのです。 

こんな環境だからこそ、どんな立場の人もみな、冷静に「我慢力」を養いましょう。

我慢は、学習から得られる最高のご褒美です。

 

世界中が不況に陥ったとしても、自分の会社は切り抜けられる。そう力強く言えるようになるためにも、

社員教育を大切にしてほしいと願います。

そして、そんな教育をお手伝いしてくれる人は・・と改めて探す時、ふっと思い出していただける。

そんな存在目指して、ことしも誠実に笑顔で仕事をしたいと思います。

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