大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「外国人の目-「鳩に餌をやらないで下さい。」」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
カナダにいらっしゃい!

大澤 眞知子

オオサワ マチコ
( カナダ留学・クリティカルシンキング専門家 )
Super World Club 代表
サービス:1件
Q&A:116件
コラム:1,648件
写真:1件
お気軽にお問い合わせください
※ご質問・相談はもちろん、見積もりや具体的な仕事依頼まで、お気軽にお問い合わせください。
印刷画面へ
専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

外国人の目-「鳩に餌をやらないで下さい。」

- good

迷子になった日本の教育 2012-11-02 21:50

ネパール、カトマンズ郊外のボダナートにあるチベット仏教の寺院。 鳩がいっぱいいます。 お参りに来る人が餌をやり、それを目当てに何百という鳩が寺院の塔にむらがっています。 餌を売る出店もあります。

とても平和な光景です。 

のら犬も非常にたくさんいます。 やはり人たちが餌をやり、それを糧に生きています。 ペットのように世話をされているわけではないけれど、追っ払われることもなく、至る所で走ったり、遊んだり、寝たりしています。 人間を「悪い」ものだと思っていないせいか、大きなのら犬でも危険だとは感じません。

平和に共存している光景です。

日本に帰ってきました。 オフィスのあるJR今治駅の張り紙。 

「鳩に餌をやらないで下さい。 多くの人が迷惑しています。」

ふと思いました。 

誰が迷惑しているのかと。 鳩が糞をするから? 掃除すればいいだけでは? 上から糞が降ってきたら・・・「あっちゃ。」とあきらめて、洗えばいい。 生きていれば糞をするのは当たり前。 人間も。 なぜ鳩の糞は迷惑?

駅に来る人がみんな鳩にやさしくて、餌をやり、餌を売る出店もあり、子供たちも鳩を遊んで、何百もの鳩が舞う駅の方がずっと魅力的だと思うのに。

鳩と共存したらいいのに。 
気持ちが冷たくなりました。 

「多くの人が迷惑しています。」 
駅のオフィスにいるだけで、勝手に「多くの人」の仲間に入れられたようで心外。

自宅に戻ると。 裏の建売住宅の若い夫婦。 のら猫を使えるための檻を庭に置いてます。 のら猫が糞をすると文句を言っていた夫婦。 糞くらい掃除したらいいだけなのに。 捕まえて殺処分に送るつもりかも。 一生懸命生きている猫なのに。 どうしたらこんなに冷たくなれるかと不思議に思います。 

まだまだ貧しくて困っているネパール。 トイレも満足にない暮らしをしている人たちも。 そんな国で、人間と動物は普通に共存。 

毎日熱いお風呂に入れて、ウォッシュレットなるものに甘やかされている日本人。 何を思いあがっているんだろうと感じます。

世界を旅すると「日本人」が見えて来ます。

プロフィール対応業務経歴・実績連絡先・アクセスサービスQ&Aコラム写真