大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「高校留学を諦める理由 - カナダが心配しているのはあなたではなく、あなたの払う授業料」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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( カナダ留学・クリティカルシンキング専門家 )
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高校留学を諦める理由 - カナダが心配しているのはあなたではなく、あなたの払う授業料

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留学 大学・高校正規留学 2020-04-22 07:28

カナダ高校留学から一時帰国した日本の高校生そして親のみなさん。

そろそろ残酷な現実が襲って来た頃ではないでしょうか。

 

付け焼き刃の「オンライン授業」開始までの混乱したメッセージの後には、カナダスクールボード(教育委員会)留学プログラムから「9月からの席の確保」「払込済みの授業料Refund」についての、やはり混乱したお知らせが届き始めたと思います。

 

注意して、細かいニュアンスも見逃さないように読んで下さい。

結構裏の意味が含まれていますので、「え〜!そんなぁ!と思ったらまずは直接コンタクトを取り質問すること」。

カナダの人の特性、良い特性でもありますが、個人的なコミュニケーションには人間味を持って対応してくれる場合があります。

(ただし、最初から直接個人で留学していることが条件です。エージェントからの留学生は、こんな混乱時にいちいちスクールボードが対応する気はなさそうです。)

 

なぜ今、9月からの授業料Refundについてのお知らせ?

9月からも学校は始まらない? その可能性も高いですが、実はもっと汚い裏事情があります。

 

留学生の払う高額の授業料で成り立っていたカナダの教育予算が総崩れになっているからです。

学校の設備も、新しい選択コースも、教師の雇用・福祉も、学校のある地域の環境整備も、すべて賄っていた留学生の授業料。

それがこのコロナによりあっという間に消滅してしまう危機に陥っったからです。

 

そのために各スクールボードの留学プログラムがうろたえて取った行動を時系列で書いてみます。

 

1.コロナで学校が無期限休校になり、不安にかられた留学生が逃げ出すのを止めるため(来学年の授業料が逃げ出すのを止めるため)「今帰国すると9月から戻れる保証はない」「入国制限が続くので無理」「今帰国すればオンライン授業は受けられない」などの脅しメッセージを送りつけました。

 

それを間に受けた親も留学生も、ギリギリまで帰国を躊躇し、各国の入国制限がますます厳しくなる中、かろうじてとれたフライトで帰国し始めたのが3月末あたりだったと思います。

 

私自身は3/4のコラム「コロナウイルス:カナダに留学予定・留学中の日本人への注意」にて「現在高校留学中の日本人のみなさんは、この春の新学期を目処に日本の高校に戻る選択肢を考慮なさることをお勧め致します。」と警告を始めましたが、信じる方が少なかったことは非常に残念です。

 

2.オンライン授業の指針が州政府により発表され、本国に帰国した留学生にもオンライン授業は保証されるとの発表がありました。 (スクールボードの脅しは、まさに根拠のないものでした)

 

ただし、オンライン授業のレベルは必ずしも留学生の教育を保証出来るものではないとの教育関係者の声が出て来ました。

それでも、留学生たちは必死で「オンラインさえやっておけばカナダに戻れる」と、幻のような望みを持ち続けていたようです。

 

この非常事態には、カナダ政府はわざわざ外国人生徒への特別対応などするつもりもないし、する余裕のないことなどは考えも及ばなかったようです。

私自身はそれもコラムで警告を続けましたが、未だスクールボードの言い訳にすがりついている様子でした。

 

3.帰国した留学生がオンライン授業を始め、脅してカナダに残した留学生もオンライン授業を始めたのを契機に、スクールボードは9月からの授業料確保に走り始めました。

 

普段はいったん支払った授業のRefundを非常に嫌がるスクールボードです。

 

理由は、例えば学校に新しいジムを建てる計画があったりとか、カナダ側の予算の都合です。

コロナ下では、特別措置として全学払い戻し可能がスクールボードもあるようですが、未だにRefundは通常通りと、良心のかけらもないところもあります。

 

しかし、Refund出来るスクールボードも、4月いっぱいのキャンセルに限ったりと、留学生親子にとっては崖っぷちの選択を迫られています。

 

その理由が、そろそろカナダのニュースにも登場し始めました。

教育界がカナダの中でも比較的オープンなアルバータでは「留学プログラム」「ELL講師」の一時解雇が報道され始めています。

大幅な解雇を決めたプログラムもあれば、現在人数調整をしているところもあります。

 

というわけで、雪崩のような正式発表には至っていませんが、9月からの留学生授業料がキャンセルされてしまうかどうかを固唾をのんで待っているようです。

 

9月からの留学生が大幅に減ることで、ELL関連の講師、留学プログラムスタッフには給料が出なくなります。

選択コースが多く消え去り、その教師も解雇になります。

主要科目の教室からも留学生が消えると、多くの教師が解雇されます。

留学生からの授業料をあてにし予算を組んでいた学校設備(ジムを建てたり、IT化を進めたり)もおじゃんとなります。

 

そのために、「早めに授業料を払うこと、そうでないと席がなくなる!」とか「4月中にキャンセルしないとRefundはしない!」とかのお知らせが届いているわけです。

 

また意味も内容も乏しいサマーコースを留学生に無理やり売り込み収入を上げていたスクールボードは、今年の夏のキャンセルで大痛手です。

それだけでも、相当数の解雇が予測されています。

 

*非常に心配なことが、ある留学プログラムのお知らせに書かれています。

「9月からのホームステイがみつからない可能性もある。その場合には必要経費を差し引いてRefund。14日間の自己隔離先が確保出来ない場合もRefund. 」

つまり、律儀に授業料を払い9月にカナダに戻ってもそのまま日本に逆戻りも十分ありえるとのこと。

 

高校留学は終わりましたね。

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まだしがみつきますか?

最終的にホストがみつからないということで、留学中止をスクールボードから言い渡される可能性もある博打のような道をまだ選びますか?

100万以上の授業料を、まだカナダの学校設備として「寄付」しますか?

 

そんな無駄なことをするより、留学中断で心の折れそうな子供さんの新たなルートに投資してあげて下さい。

日本で選択しを探すことです。

このコロナ非常事態ですから、日本の高校も理解を示してくれるはず。

日本の高校で1からやり直し、実力をつける資金としてその100万以上のお金を使ってあげて下さい。

 

コロナに叩き潰され息の根を止められる寸前のカナダの学校に「見舞金」として寄付したい方は別として。

 

あと数週間後のニュースには「留学プログラムスタッフ解雇」「ELL講師解雇」などが登場し始めると思います。

残念ながら、その時にはすでにRefundは不可能です。

 

現地カナダからの声を真摯に受け止め、前に進もうと思う方には無料相談も提供しておりますので、いつでもご連絡下さい。

全力で支えたいと思います。

 

また、少なくとも現在進行中のオンライン授業で良い成績をとり、それを留学の成果とし自信をつけたい方は、Canada Club E よりご相談下さい。

もし今まで取っていた成績がBである場合、ほんの少しのサポートでAに上げることは十分可能です。

せめて成績表にAを並べての再出発は、将来への大きな励ましとなるはず。

 

Time to move on.

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