大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「日本でうまく行かず「留学し違う環境で成長したい」は無謀な夢物語」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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大澤 眞知子

オオサワ マチコ
( カナダ留学・クリティカルシンキング専門家 )
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日本でうまく行かず「留学し違う環境で成長したい」は無謀な夢物語

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留学 大学・高校正規留学 2017-12-30 06:34

「留学」への勘違いで多く見られる思い込み。

子供本人より親に多い大間違いの思い込みにため息をついてきた30年のサポートです。

今回は高校生本人から。 見果てぬ夢が外国で壊れ、取り返しがつかなくなる前にと回答しました。

(質問)

高校二年生で、欠席数が多く留年しました。

海外に憧れがあり下記の理由で大学生で留学 (カナダかアメリカ) をしたいです。
・本場で英語を学びたい。
・日本とは違う環境で人間的に成長、自立したい。

留年しても海外の大学は入れるでしょうか。
このような理由で留学しても大丈夫でしょうか。

(回答) 

環境を変え、やり直すことで成長出来るのではないかと、留学という選択肢を選ぶ日本の高校生が多いことに危機感を持ち30年近くになります。

カナダ在住、日本からやって来る「日本の制度でも頑張った」若者の支援をしております。

 

ご質問への回答です。

 

1.日本の高校を留年していても海外の大学は入れるでしょうか。

 

カナダに関しては、日本での留年は考慮の対象にはなりません。

(出願する大学、または学部などで特定の条件を課す所もありますので、それは個々に調べて下さい。)

「高校卒業資格を持っていること」が絶対的な条件です。

 

カナダの大学入学への条件は:

高校の成績 (5段階評価で4.5以上)

TOEFL. IELTSなどの英語能力試験の高いスコア (TOEFLだとiBTで90以上ー英検1級でも届きません)

 

条件ではありませんが、留学生はカナダの学生のほぼ3倍の授業料を払いますので、大学費用はかなりの高額となります。

 

TOEFLなどのスコアが取れない場合は、大学付属のESLコースからのスタートとなりますが、それでも日本の高校在学中に最低でもTOEFL50~60の能力をつけておくことが必須です。

そうでない場合は、何年しても大学までたどり着くのは無理です。

 

日本人の中によるある思い違い「語学学校やカレッジ経由で大学留学したいです」は、日本の高校時代にすでにかなりの英語能力とクリティカル・シンキング能力をつけた場合にのみ可能なルートです。

 

2.日本とは違う環境で人間的に成長し、自立できるか。

 

残念ながらほとんどの場合、不可能です。

30年近く、同じような理由でカナダに来る日本の学生を目撃して来ました。

 

日本で、親元で、日本語で、日本の文化・習慣の中で浮かび上がった短所は、外国で、守ってくれる親がいず、英語で、異文化・異習慣の中では、増幅して現れて来ます。

増幅どころが何倍にもなり、吹き出して来ます。

それも留学後すぐに、「留学は成長の手段ではない」と気がつきます。

 

その結果は見ていても悲惨です。

ひとりぼっちで、誰にもまともに相手にされず、カナダ社会から隔離され、寂しい生活を送っています。

英語も能力は上がりません。

 

日本の学校で自分の能力を最大限に出す努力の出来なかった日本の学生には、カナダの厳しい授業内容に対応出来るための学習態度を学ぶことは不可能です。

カナダの先生達は、生徒が宿題を怠ろうが、なまけていようが怒ったりはしません。

あくまでの学生個人の問題とみなしますが、成績は容赦なくつけていきます。

宿題が1日遅れただけでも15%点数を引かれたり、数回宿題の提出を怠ると除籍されることもあります。

欠席もかなり重要視され、数回続けると授業から出されます。

 

 

以上の理由から、留学は全くお勧め出来ません。

まずは日本で自分の能力を最大に伸ばし、周りに認めてもらえるよう頑張ることです。

 

それが出来たら、やっと「留学」が選択肢になるはずです。

 

Good luck!

 

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