大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「ホームステイのトラブルは日常茶飯事ー日本の皆さん甘い夢はみないように!」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
カナダにいらっしゃい!

大澤 眞知子

オオサワ マチコ
( カナダ留学・クリティカルシンキング専門家 )
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ホームステイのトラブルは日常茶飯事ー日本の皆さん甘い夢はみないように!

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留学 大学・高校正規留学 2017-12-16 06:59

カナダ、アメリカに留学! やさしいホストファミリーを外国生活を満喫。

こんな甘い夢を持っている日本の皆さんに警鐘となりますように。

長期ホームステイはトラブルの温床です。


(質問)

アメリカ留学中で、来て半年になります。

ホストマザーから、あなたが夜大音量でビデオをみてたからホストシスターは風邪をひいたのよ!と。私は最低音で聞いていたし、ドアも閉めた。また、ドアを閉めたじょうたいで、ホストシスターの部屋まで音漏れしていないかも確認しました。テストがあったため、ホストシスターとはシェアルームですが、ホストシスターが風邪をひいているためドア付きの部屋隣に別別で寝ています。

ところがお昼、ホストシスターと友達とランチを食べていたとき、ホストシスターが私を指をさしながら何かを話しているのを聞きました。さらにたった今、ホストシスターの服を私が隠したのだと言われました。もちろんしていないし、結局、ホストの部屋から見つかりました。謝りもなしです。ホストマザーは、私が私がシスターの服を本来置いてあった場所から隠したと思っています。私はやってない!と伝えましたが、ホストシスターにマザーかなり甘く、彼女の言うことは、なんでも信じます。 

さらに、ホストマザーを怒らせたからと言って、携帯や学校から借りているパソコン、親と別れる時に親がプレゼントしてくれた電子機器すべて預かると言うんです。ホストマザーは物を大切にしないガサツという感じの人なので、宿題があるから、断るし、あなたにそんな風にする権限はない。って言ったんですが、早期帰国になると脅されて渋々渡しました。

ホストマザーに、謝れとホストシスターにいわれましたが、これって私が謝らなきゃいけないんでしょうか?


(回答)

 可哀想に、知らない土地で、不自由な英語で、この状況はキツイなと感じます。 

ご相談のようなトラブルは、長いサポートの歴史の中でも目の前に浮かぶほど結構ありました。

質問者のサポート担当者が、どこまで親身に対応してくれるかはわかりませんので、私の体験からお話します。


ホームステイで問題が起こると、まず生徒から詳細を聞き、その後ホストからもホスト側の詳細を聞きます。

毎回驚いたことは「本当に同じ家に住んでいるのか?」と思ってしまうほど、双方の言い分が異なります。

どっちも「相手が悪い」思い込みが起こっています。


そうなると解決にはかなりのテクニックが必要です。

テクニックを駆使するための次のステップは、ホストファミリーを管轄するスクールボード、学校などのホストファミリーの責任を書いた契約書を使います。


あなたがどんな機関から、どんな教育機関で勉強しているのかが不明ですので、ここでは一般の高校・大学を例に取り説明して行きます。

もし日本のエージェントに「語学学校」などに送られている場合は、規定は非常に曖昧で、エージェントにはほぼ発言権がありませんので、とても困ったことになります。


あなたのケースでは、ホスト側がホストの条件を無視している可能性が大きいですね。


1.部屋はホストシスターと共有

短期のプログラムなどではよくあることですが、正式に学校に通う留学生には個室の提供が義務付けられているのが普通です。


2.洋服を取った、持ち物が紛失したという言いがかりも多いですが、これには絶対泣き寝入りしないこと。 やってないことはやってないと何度も断言すること。 勇気がいると思いますが、ここで泣き寝入りすると、結局泥棒扱いされてしまいますよ。


自分で言えない場合は、学校に相談するか、エージェント(頼りにはならないでしょうが)に代わりに言ってもらって下さい。 あなたもその場に同席することは必須です。


この問題は、まず部屋を共有させているというホストの怠慢も大きく影響していますね。

また年齢の近い子どものいるホスト、小さい子のいるホストのところではこのような問題が起こりがちです。

結構勝手に部屋に入り、物を持っていく子どもが多いし、アメリカ・カナダの親は「ちょいちょい、それは躾がなってない!」と思うほど子どもに甘いです。


ホストシスターと合わないというのは、ホストチェンジを頼む時の正当な理由ですよ。


3.留学生の持ち物を勝手にホストが没収することは出来ません。そんな権利はホストには保障されていません。

アメリカのビザを取るときの法的後見人はホストでしたか? それともエージェントか、学校関係者ですか?

ホストに法的権利を与えるのは非常に危険です。 親でもないし、日本の親の方針も知らず、日本の文化も知らない人に勝手な判断など絶対させてはいけないです。


ただ、ホストが後見人の場合は、少々難しいですが、それでもここでもはっきり拒否しましょう。

日本の親に一言メッセージをホストに送ってもらうと効果的です。

「子どもの持ち物は没収しないでほしい。それでもホストが意地を貼る場合は訴えると言えばいいです。 そんな面倒はおそらく嫌だと思いますので、ホスト側から生徒を出してほしいと依頼するかもしれません。その場合、日本の親とホストが合わないことになりますので、あなたは堂々と次のホストに行けるかも知れません」。

最終的に一番権利を持つのは日本の親ですから。


4.謝る必要はありませんよ。 何も悪いことはしていないのですから。

これも勇気がいることですが、はっきり自分の意志として伝えて下さい。


留学して間がないあなたが、英語で明確に自信を持って自分の意志を伝えることはとてもむずかしいと思います。

しかし、ここで頑張れば、大きく一歩前に進めますよ。


もし勇気がなかったら、2番と同様、他の大人に同席し代弁してもらうことですね。


5。 日本への帰国など、ホストには全く権限がありません。 単なる脅しですから気にしないこと。

ホストチェンジすると学校も転校になるという話しはおかしいです。


そこも学校と交渉すること。

契約書にそう書いているなら、なすすべはないですが。


相談者の方の今の状況をお聞きするにつけ、エージェントが学校にゴマすりしながら日本人を送りつけ、リベートをたんまりもらっている学校に入ってしまった予感がします。

ですからエージェントには発言権も、生徒を助ける意志もなく、脅しやなだめすかしに終わるようですね。



私はカナダ在住です。

近くにいれば、助っ人も出来るのですが、アメリカは違う世界です。

今の時代のアメリカに未成年が行くのは非常に危険ですよ。

人種問題が、あのトランプの影響で噴出、人種差別はしてもいいという風潮が出来てしまっています。

特にホストを引き受ける家庭は、お金を当てにしている人たちなので、低所得、低教育レベルの場合が大多数。

その人達が熱烈なトランプ支持者ですので、アジア人でしかもいいたいことも言えない日本人を下にみて、扱うケースが今後ますます増えそうです。

 

一世一代の危機だと実感し、勇気を持って声を出して下さい。

ホストにも、周りの大人達にも。

それが唯一の解決法です、残念ながら。


Good Luck!


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