大澤 眞知子
オオサワ マチコグループ
カナダの生徒と日本の生徒 - 学び方の大きな違い
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カナダのセカンダリースクール(中高が一緒になった学校)で、ボランティアとしてコンピューターサイエンスを教えるお手伝いをしています。
相棒のカナダ人ロバートはコンピューターサイエンスの専門家。
私はそのアシスタントとして、生徒を木に登らせる役割です。
授業をいかに面白くエンターテイメントにするか、生徒をどうやる気にさせるかを、日本で38年やって来ました。
さぁ、そのテクニックがカナダの生徒にも通用するか!
3週目を迎えたボランティア teaching。 かなり面白くなって来たので中間報告です。
このhtml, css を使ってwebsite を作るコースは、日本の生徒にも、カナダからオンラインで同じコースを指導中です。
おそろしく違いますよ、カナダの生徒と日本の生徒の行動は。
授業内容の指示の聞き方
カナダの生徒:指示を聞かない! 自分でとりあえず好きにやってみる。 その後、うまくいかないと、やっと指示を少しづつ聞いてくれるようになる。 それがやっと3週目!
日本の生徒:指示はまじめに聞く(または聞いてるふりをする)。 指示を聞いてから実際に始めるまでの時間が長い。
カナダの生徒:うまくいかないといっぱい質問する。 「だから指示したでしょ?」は通用せず、本人たちは自分の聞きたい部分だけ聞く。 進み方は遅い。
日本の生徒:うまくいかなくても、黙って黙々とやる。 結局わかってなかったとこっちが気づくまでの時間が長くかかる。 進み方は早い時と遅い時の差が激しい。
まずは何のwebsite を作りたいかのプラン・デザインを紙に書くよう指示した後の行動
カナダの生徒:「なんでそんなこと必要?」という顔で、あからさまに億劫がる。
しぶしぶ紙を持ってきて、何やら殴り書き。 アイディアは3秒で出るけど「あっと」驚くしょぼさ。 まずやってみる!これらしい。
日本の生徒:すぐさま紙を持ってきて真剣に考え始める。 アイディアの出るのがイライラするほど遅いけど、出来たプラン・デザインはそのまま額にでも入れて飾っておきたいほど綺麗で丁寧。
カナダの生徒:そのプランの紙は毎回必要だと言ったにもかかわらず、2週目は「あったはずなんだけど。。」 3週目は「ない」。。。
日本の生徒:常にすぐに出せるところにおいてある。 なくすることはまずない。
作業中に色々な話をして刺激してみる。 コース内容に関係あることないこと、何でも話しかけてみる。
カナダの生徒:興味津々で乗ってくる。 いっぱい質問して来て、大人同士みたいな意見の交換が出来る。 楽しい! そして、その一見無駄話のような刺激が即そのまま、作業に反映される。 本人たちはるんるんでその後の授業を続ける。
日本の子供:反応がないので興味があるのかどうかわからない。 質問もないので、実は聞きたくないのかと思ってしまう。 作業再開後は、前と全く変わりなく、全く無駄話やったのか。。。とこっちは意気消沈する。
コースサイトcode.academy の説明はかなり難しいことを書いているので、カナダの生徒も「説明読むのが大変。。」と文句いうくらい。 それに対して、私からのアドバイス。
「プログラミングは要するにやってみること。 説明はざ〜っと流して、インストラクションだけなんとなく見て実際にcodeを書いて結果を見てみる。 間違えたら何度もやってるうちに出来るから。 そうしたら、な〜んやこんなこと言ってたんか〜とそのうちわかるようになる。 適当にやったらいいよ!」
カナダの生徒:にこっと笑って “OK, thank you!” そんなんでいいんや〜。 とそこから急に進むのが早くなる。 出来るたびに “Cool!” とガッツポーズ。
日本の生徒:ものすごく困った顔をして、止まる。 全部日本語にして納得しないと落ち着かない様子。 「とにかくやってみる」を理解する生徒とそうでない生徒の差が激しい。 後者はコンピューターサイエンスには向いてないかな〜。
授業の終わり
カナダの生徒: 礼儀正しく”Thank you.” You are awesome teachers!! 最高の先生だよ! と持ち上げてくれる。 よし次も頑張って木に登らせようと、楽しくなる。
もちろん、やる気のない生徒もいる。 そんな生徒はこっちが授業を終える前から「今日はしんどいからもう止める。」 は?!生徒が勝手に決めれるの?! 驚きの一瞬。
日本の生徒:だまって終わる。 feedback がないので、次はどんな作戦で動機づけするのか予定が立てられない。 (このくり返しの38年間やったなぁとしみじみ)
今はコースの極最初ですが、すでにこんなにおもしろい違いが浮き彫りになって来ました。
最後にはどんなWebsite を作るんでしょうね、この行動の違いから。
ワクワクします。
Come to Canada!
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