大澤 眞知子
オオサワ マチコグループ
私が「カナダ留学」を強力に進める理由
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The Digital revolution から病的に取り残される日本の教育が、子供の能力を台無しにする前に
(子供が「留学」を希望したとき、頭ごなしにNOを言う前に、親子で考えるための助けとなれば幸いです。)
世界トップレベルの経済誌The Economistの記事が、私が「カナダ留学」を勧める理由を確固たる理論で裏付けくれました。
日本の教育は、生徒ひとりひとりの能力が開くはずの未来を完全に無視しています。
[Wealth without workers, workers without wealth - 労働者なき富と、富なき労働者]
(October10th – 14th edition) の記事で、digital revolution(コンピューターの発達による社会変革)が超速で進む中、今一番必要なことは、今までにないほどの劇的な『教育改革』だと述べています。
全く同感です。
遅々として動かない化石化した日本の教育。
「なぜを考える能力」を押しつぶし、与えられた事実のみの単純暗記が未だに主役の教育。
IT化からもはるかに遅れた教室では、未だに黒板の前で教師が毎年同じことをつぶやき、板書。
完全に停滞し、世界から遅れること甚だしい日本の教育の中で、もがく子供たちを何とか救おうと35年間格闘して来ました。
世界から遅れない教育をと、自分自身も学び続け、学習方法・内容にもInformation technology を矢継ぎ早に投入して来ました。
しかし、今、このdigital revolution が累乗速で進む中、日本国内での教育は限界だと感じています。
「この国にいたら、子供たちの未来がつぶされる。 個々の子供が必ず持つ潜在能力が開花することなく一生を終えてしまう。」と切実に感じています。
日本の教師も親も、いや社会全体も、digital revolutionにより、「働く」という概念が180度転換する変化が、超速で進行中なのを無視しているようです。
いやいや気がついてないのでしょうか。
目を大きく開いて見て下さい。
過去に起こったことも考えてみて下さい。
19世紀にも、「働く」概念が同じく180度変化するテクノロジーの進歩がありました。
人間の暮らし方を完全に形を変えた「産業革命」です。
政府は『教育』に大きな投資をしました。
それまで文字の読み書きの出来なかった人民に基本的な教育を徹底し、言われた仕事をこなせる労働者を育成しました。
その『教育』により、労働者たちは報酬という恩恵を得ることが可能になりました。
国は栄えました。
日本の『教育』はそこから進んでいないと思います。
意見を持たず、言われるまま働く労働者を量産する『教育』のままです。
The digital revolutionがもたらしている恩恵は計り知れません。情報がどこでもいつでも手に入るInternetやiPhone の能力を考えるだけで、その威力は十分理解出来ます。
コミュニケーション、知識、娯楽も無料で提供されるものに変わりました。
しかし、このrevolutionは「働く」人たちを大きく隔たった二つのグループに分けてしまいました。 『富』がほんの一握りのエリート労働者に集約されるようになり、その他の人には「働き続ける」ことが必ずしもより高い報酬に結びつくことではなくなりました。
大きな『富』が、ほんの少数の労働者にだけ配分されるようになりました。
コンピューターに未だ欠けている能力を補えるだけの高いスキルを持ったほんの少数に。
そのスキルを持たない大多数の労働者の報酬はまるでレモンの搾りかすのようにわずかになりました。
OECD加盟国の半数の国、労働者報酬の中間値は2000年から上がっていません。
特に、失業率の低い国ほど、実際の給料は低く絞り込まれています。
日本がこれに当たります。
今後、加速度的にこの現象は強まり、もっと多くの人が、もっと多くの場所でこの『富』の偏在に押しつぶされていきます。 それには3つの理由があります。
1. コンピューターの知能が累乗に進化を遂げ、コンピューターが多くの人間の仕事を奪います。
かなり高いスキルを持った労働者の仕事も(会計検査官、放射線技師、研究者なども)コンピューターが取って代わります。
有能な医師や学者の生産性は上がりますが、残りの大多数は不要になります。
2. これまで、digital revolution により莫大な『富』が生まれましたが、雇用にはほとんどつながっていません。 起業家は多様なIdea を使い『富』を得ますが、人は最小限しか雇いません。
Facebook が$2 billion で買収した会社、Oculus VR は75人の社員しかいない会社です。
3. The digital revolution による「働き方」の大変化は先進国のみならず、世界中に影響が出るようになりました。
躍進する中国製造業の代名詞のように言われていた Foxconn は一時150万の社員を擁していましたが、現在では多くの労働者が有能なロボットと入れ替わりました。
現代の日本でも、この問題は顕著です。
給料の増えない人たちは、不満を晴らすためのスケープゴートを探して、うっぷんを晴らし始めています。
Xenophobiaという、国家主義に走り外国人排斥を始めたり、考えが「内向き」になるのも、その典型的な現象です。
世界が追い付いているDigital revolutionから、無理やり目をそむけて通り過ぎるのを待っているのが日本のような気がします。
暗記の仕方を習いに塾通いして大学を出たけれど。。。気がついた時にははるかに手遅れです。
人間の歴史が大きな転換期に来たら、その大変化に対処できる能力を育てるための『教育』が、何をさておき大切なのは明らかです。
日本の『教育』は、子供たちがdigital revolutionに生き残れるスキルを身につける場であるべきです。
暗記した事実の数で点数を競わせ、クリティカルシンキングの存在しない大学に送りこむ『教育』は100年時代遅れです。
また、『教育』は若い人たちだけのものではなく、大人も生涯学び続けられる場にすべきです。
それで初めて、今後ますます加速するテクノロジーの変化に対応出来る力強い社会が生まれます。
手遅れになる前に、潜在能力を全開させつつある子供たちを「カナダの教育」に避難させたいと強く感じます。
The digital revolution に対応するために、かつてない規模で、大胆、かつ素早い『教育』変革を実践している国へ。
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
カナダの小・中・高校の教育課程を基にした指導をしています。
クリティカルシンキングの基本が出来た生徒は「カナダの小さな町での留学・ボランティア」で自分本来の能力を発揮中です。
Super World Club(大澤眞知子、Robert McMillan)
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