大塚 嘉一
オオツカ ヨシカズ小学生の英語 発声編5 舌の配置
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英語のネイティブの発音(=英語のネイティブに当方の主張を理解させる発音)を追求して、個々の発音を勉強し、発声法やアクセント、イントネーションにも気をつけてみるが、何かが違うと思いながらいたとき、これだ、とジグソーパズルの最後の一枚がパチッと嵌ったような気持ちになった発見がありました。
舌の配置です。これから英語を話すとき、あるいは話し終わった時に常にその体制に戻るような、そのような舌の配置です。
日本人が日本語を話す場合、舌は、口の中の下のほうに佇んでいたり、あるいはちょっと浮いた感じでいると思います。これに対して、ネイティブは、特にアメリカ人は、舌を持ち上げ、その両脇を、上の奥の左右の歯の内側につけるようにして、先端は垂らすようにしています。そのようにして、アーと言ってみます。すると、これはびっくり、英語ネイティブが、話をしている最中に、いったんストップし、次の言葉を探しているときのような、あの音が出てくるではないですか。
英語、特にアメリカ英語で、音の欠落という現象があります。例えば、cotton と言う場合、真ん中の t の音が、省略されるのではなく、音としては発音されない、ということがあります。これなどは、上記の舌の配置に起因する現象なのではないでしょうか。
英語の発音は、小学校の低学年くらいまでであれば、よく聞きなさい、聞いて真似しなさい、というと驚くほど上手にやり遂げます。しかし、小学校の高学年ともなると、そのような能力は無くなってしまうようです。ですから、小学校5年生に、初めて英語を教える、あるいは初めて発音を教えるようなときは、指導する者が、このようにするのだと、具体的に、やり方まで教えてあげる必要がありそうです。
そうして、そのようにして正しい発音を身につければ、それはその子の一生の財産となることでしょう。自然に身に付けたものは自然になくなりますが、苦労して身に付けたものは忘れません。
中津燎子さんは、戦後の混乱期に、努力して、米軍の電話交換手という最もシビアな状況で通じる英語を体得しました。その背景には、強烈な自己主張と愛国心があったことが、彼女の残した本から伺い知ることができます。
再び、日本の浮沈が全国民の働き如何に掛かっている現代、我々は、彼女の追体験をしながら英語を学習してみることも必要なのではないでしょうか。
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