堀江 健一(恋愛恐怖症・心の問題カウンセラー)- コラム「逃げ恥2 小賢しいアドバイス」 - 専門家プロファイル

堀江 健一
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堀江 健一

ホリエ ケンイチ
( 東京都 / 恋愛恐怖症・心の問題カウンセラー )
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逃げ恥2 小賢しいアドバイス

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恋愛心理 自己受容 2017-01-21 11:38

まずはドラマの主人公みくりちゃんの恋愛トラウマについて書いています。


彼女は、大学生の時付き合っていた先輩が、就職活動が上手く行かず、落ち込んでいる時に、励ますつもりだったのでしょうが、心理学の知識を使って色々アドバイスしました。


ところが当の先輩から「お前、小賢しいんだよ!」とキレられてしまい、それ以来その出来事がトラウマのようになり、「私は小賢しい女なのだ!」と思い込み、恋愛にも消極的になってしまったのでした。


第三者から見れば、ドラマでのみくりちゃんは別に小賢しい様には思えず、一生懸命先輩の事を思ってやっているのではありますが、当の先輩からすれば


●頼んでもいないアドバイスを、勝手にされる
●しかも後輩であり恋人でもある年下の女性から、上から目線でアドバイスされ、プライドが傷付くように感じた。
●就職活動が上手く行かないので、すべてにイライラしてしまっていた。


など、精神的なストレスが重なってしまって、不満をぶつけてしまったのでしょう。


先輩としては、ただ恋人に

「大変だね。でもがんばっていてすごいよね」

とか

「先輩なら、きっと採用してくれる会社が絶対あるよ!」

とか言ってもらうだけで良かったのではないだろうかと思います。

 


小賢しい。
辞書的には
1 利口ぶっていて差し出がましい。生意気である。
2 何かにつけて要領よく振る舞っている。悪賢くて抜け目がない。
と言う意味だそうです。


小賢しいと言う言葉も、あまり日常で耳にする言葉ではないように思いますが、私の感覚では
 

「自分が賢い事をアピールしたくて賢そうに上辺の知識を使って言動しているのに、実際には相手が望んでいることではない言動を行ってしまう賢くない言動」

と言う様な意味合いが含まれるものかと解釈します。


ここで重要なのは


「相手のことを思いやっているようでいて、実は自分の方が賢い、上の立場であることを無意識的に主張したい気持ち」


「あるいは、少し背伸びして賢いと思われたい気持ち」


がある場合があることだと思います。


無意識ですから、アドバイスしている方はそんな意識は無く、あくまで相手のためだと思ってのことだとは思うのですが。


言い方を替えると、的確なアドバイスが出来るすごい自分である事を感じたかったり、すごいねと認めてもらいたかったりする心理がある場合もあるのではないだろうかと思います。


要は「人のためではなく、自分のため」のアドバイスになってしまうのですね。


そのようなタイプの方は、結構人の相談に乗るのが好きだったりするかも知れません。


まぁ相談した方も、アドバイスをもらって助かるのなら、両者WinWinで良いのでしょう。


ですが相談した人の方の感受性が高いと、「この人、小賢しい人だわ」と思われてしまったりするわけです。


本当に必要で的確な知識を伝えたのであれば、小賢しいとは思われないでしょうし、例え役には立たない知識であったとしても、親身になってくれているのが伝わっていれば、それを小賢しいとは思わないものかと思います。

 

どちらかと言うとみくりちゃんと先輩のような立場とは逆の場合に、このような事が起こりがちです。


女性が男性に相談しているような例です。


女性の方は、ただ職場や友達関係の愚痴を言いたくて、男性に話をしているのですが、
男性の方が理屈で

 

「じゃあこうして見ればいいじゃない」
「君はこんな考え方だから良くない。もっとこんな風に考えて見れば良いじゃないか」


などアドバイスしてしまい、

「この人に相談するんじゃなかった、、、」とか「そんな事を言って欲しいんじゃないのよ!」とか「そうすれば良いのはわかっているけど、そう出来ないから悩んでいるんじゃないのよ!」とか、うんざりされてしまうパターンが多いように思います。


私も奥さんから職場の愚痴を言われて
「じゃあ、あなたが考え方をこう変えれば良いんじゃないの?」
と、良かれと思ってアドバイスしたのに、
「そんな事を言って欲しいんじゃないのよ!ただ愚痴を聞いて欲しいだけなのよ!大変だねぇってだけ言ってくれれば良いのよ!」
と怒られてしまった事もありました(苦笑)

 

そうした意味ではドラマ「ラブ理論」に出てくる「上っ面、大変ね~の理論」はかなり正しいと言えるかもしれません。

 

女性の相談事や愚痴に対して、あまり考えずに、ひたすら上っ面だけ「そりゃ大変だよねぇ」と同情しておけば良いと言う理論です。

 

ただ、中には本当にアドバイスを求めて相談される人もおられるでしょうから、その様な時に上辺だけ共感していても「中身が無い」と思われてしまうかも知れません。

 

難しいですよね、人の相談に乗るのって。

 

 

 

たまに会話の中でうんちく系の知識を放り込んでくる人がいたりするものです。


その知識を

「へーそうなんだ。聞いて勉強になった」と思える場合もあれば、

「出たよ、また知識のひけらかしが!」と思われてしまう事もあるかも知れません。


男性がちょいちょいやらかしてしまう事が多いのですが


コラム「恋愛経験が少ない男性の心理」
でも書きましたが、このような場合も自分がやはり「そんな事まで知っていてすごいね」と思われたい気持ちがあるのだろうとは思いますが、

大抵は相手を下に見ているのではなく、自分が上に見てもらえて、すごいと認めてもらいたいだけなのだと思います。

素のままの自分に自信があまりないので、知識で武装しているわけです。

オーバーに言えば、うんちくしている男性は少し怯えているので、大きく見せたいだけなのです。

猫が喧嘩する時に、毛を逆立てて体を大きく見せようとするのと同じで、動物の本能なのかも知れません。

ですが、デートの場面は普通そんな喧嘩をするような場面ではないので、ぞれほど自分を大きく見せる必要などないのです。

ですが、一部の男性からすると、デート場面は、そんな戦場にいるのと同じくらい緊張するものなのだと思って下さい。
ですから、うんちくされた女性は、暖かい目で「へーすごいね」と褒めてあげてもらえたら、嬉しいんじゃないかなと思うので、褒めてあげて下さい!

どうかお願いします!(笑)

 

 

 


せっかく相談されて、頼られているのだから、何か役に立たなくてはいけないと、責任を感じてしまい、必死にアドバイスを考えなくてはいけないプレッシャーを感じてしまう方もおられるかも知れません。


しかし、そうそう人の役に立つアドバイスなど出来るものではありません。


結果として誰にでも言えるような、当たり前のことしか言えなかったりします。

 

つまり正論です。

 

そして大抵、正論には反論できないものです

 

例えば彼氏の愚痴や相談を女友達に聞いてもらう様な時
「最近、彼が冷たいんだよね」
→「別れちゃいなよ、そんな彼氏なら」


「別れたんだけど、なかなか元彼を忘れれられなくて、、、」
→「「早く忘れて、次の彼氏見つけなよ」


と言ったり、言われたりするものかと思います。

 

相談相手のお友達は励ます気持ちがあって言ってくれているのですが、辛くて心の余裕のない本人としては


→「そんな冷たい彼氏なのに、なんで付き合ってるの!?私だったらさっさと別れちゃうけどな。別れられないあなたが優柔不断で悪いんじゃないの?」」


→「「いつまでウジウジ別れた男の事なんか考えてるの?私だったらさっさと次の恋を見つけるけどな!?くよくよ考えちゃってるあなたが悪いんじゃないの!?」


と批判されてしまっているように聞こえて返って傷付いてしまう事もあるようです。


その結果
「もう、友達にも相談できない」と思ってしまう事もあるようです。


実際相談に乗る方も、カウンセラーの様に人の話を聞けるものではありませんから、ずっとネガティブになってしまっている人の話を聞いて、それ以上何と言ってあげたら良いものかわからず、内心では

「同じ様な相談話ばかりされて、もう何と言ってあげたら良いかわからないわ!もう勘弁して!誰か助けて!」

と思ってしまっても仕方ないかも知れません。


でもお友達は出来る限り、あなたを励ましてあげたいと言う気持ちは持っているのだと思います。


けしてあなたを批判して攻撃しようと思っているわけでも、あなたには味方が1人もいなくて孤独になってしまったわけでもないのだと思います。


お友達はただ、あなたが求める様な受け答えがわからないだけなのだと思いますので、悲観し過ぎてしまわない様にして下さい。


「自分は誰にも理解してもらえないんだ。孤独なんだ」

と思ってしまうと、ますます辛くなってしまうことでしょうから。


このようなことは、相談を受けるのが仕事であるカウンセラーでも陥りやすいものです。

 

次回は少しカウンセラーのそうした「小賢しい」と思われかねない事柄について書いてみます。
 

 

 

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