堀江 健一(恋愛恐怖症・心の問題カウンセラー)- コラム「ナンバーズ その6 会話が噛み合わないアスペルガー症候群の例」 - 専門家プロファイル

堀江 健一
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ナンバーズ その6 会話が噛み合わないアスペルガー症候群の例

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アスペルガー症候群 2014-07-22 09:42

海外サスペンスドラマ、「ナンバーズ」に登場する天才数学者チャールズは、その天才性のゆえに、世の中の事象を何でも「数学的」な解釈をしてしまう傾向があります。

事件の解決にはその才能が多いに役立つのですが、人間関係に於いては、周囲の人が理解できない数学の知識ばかりを持ち出されて「やれやれ、、、」と思われてしまったりもする数学オタクだったりします。


前回はそうしたオタク要素が高い方の中には、他人との付き合いが上手く出来ない、という特徴がある「アスペルガー症候群」の傾向がある場合があり、それは性格と言うよりも人と脳の機能が人と違うからという話をしました。


「アスペルガー症候群」の傾向がある場合、一般的な常識の理解を超えた範囲での「付き合い方」を知っておく必要があります。

例えば「アスペルガー症候群」の傾向がある人は、冗談や比喩、皮肉と言ったものが理解するのが苦手なために「言葉じり」をそのまま受け止めてしまう傾向があります。


今回は、より具体的にその例をあげてみてみましょう。


わかりやすく極端な例をあげてみます。

例えば、あなたが半分冗談で、親しみを込めて

「もうっ、バカだなぁ」

と相手に 笑いながら言ったとします。
関西地域なら「アホやなぁ」と言うところでしょうか。

一般的な反応だと相手も「てへへ、、」みたいなことで済むところが、
相手がアスペルガー症候群の方だった場合、


①「バカ呼ばわりされた」→「私はバカじゃない!」→「あなたに反撃しだす」

②「バカ呼ばわりされた」→「酷い事を言われた!」→「独りで傷付く」

と言うような反応になってしまうものです。


このようなやり取りが日常茶飯事ですので、何度も嫌な体験が繰り返されてしまいます。

当然①のような反応になってしまってはケンカになってしまいます。

あなたも何で相手がそこまで怒り出すのか理解できないでしょうし、相手も何で自分がバカ呼ばわりされるのかわからず、関係を良いものに戻すのは、思わぬ時間がかかってしまったり、それっきりになりかねませんし、結局は人と関わるのが苦痛になり、距離を空けて生きるようになってしまうことでしょう。

場合によっては将来的に、引きこもりになってしまうかも知れません。



②のような場合、女性に多いのですが、傷付く事を言われてしまったとの思いが強く残り、それがトラウマにまでなって「対人恐怖症」「恋愛恐怖症」にまでなってしまいます。

「恋愛恐怖症」と言っても様々な要因があるのです。



次の例を挙げてみましょう。

ある「アスペルガー症候群」の女性が、誰かに料理を作ってあげたとします。
その女性があなたに「このキャベツ、あんまりまだ煮えてないかな?硬いよね?」と尋ねます。


一般的な返答なら、「大丈夫だよ。柔らかいよ。おいしいよ」と答えるのではないでしょうか?
本当にとても硬かったら別ですが。


ところが、もしそう答えたら相手の「アスペルガー症候群」の女性は、

「私は、少し硬いと思ったから、硬いと言ったのに、私の感覚を理解してくれないのね!?」と怒り出してしまったりします。

なにか性格がひねくれているからそんな風に怒り出すのではありません。

彼女は「あなたの気持ちを聞いている」のではなくただ、「自分の感想」を述べて、それを相手に理解してもらいたいだけなのです。


でも、この会話の流れで怒りだされたら、怒られた方は思いやりも込めて「大丈夫だよ」と答えたのに「なんで怒りだしたのか?」良くわからず、こちらも腹を立ててしまったり、傷付いてしまわれる事になりかねませんよね。


なかなか気持ちを伝えて、人に理解してもらいたいのに、伝え方が人と違うので、会話が食い違ってしまい、理解してもらえないアスペルガーの方本人も当然辛いものです。




またそうしたアスペルガーの方と接して、

言っている事が誤解を生む様な言い方なために、こちらは困惑してしまったり、

「何をいってるのこの人!」みたいに悪感情を抱くことになったり、

一般的には無神経ともとれる発言をうけて傷付いたり、落ち込んだりして、しかも相手は「こんな言い方をしたら、相手が傷付く」ということさえ理解できていないわけです。


アスペルガーの方は知的に優れた方なので、理屈や理論を理解できないわけではありません。
むしろ人一倍能力を発揮できるのですが、人の感情に関係する「相手の気持ち」などがなかなか理解できないために、「社会性に問題を抱える事」になってしまいます。



つまりアスペルガーの方にも「悪気」のある発言をしているつもりはないし、受け取る側も「悪意」のある発言も受け取り方もしているわけではない、むしろ「好意を抱いているかもしれない」のに、なぜか会話のキャッチボールができずに、お互い「嫌な気持ち」になってしまうのは、もったいないと言うか、無駄な「怒り」を抱いてしまいかねません。


そして抱いた怒りをアスペルガーの人に返したら、アスペルガーの人も当然酷く痛手を負う事になるでしょう。


双方にとって何の利益も無い事になります。


そうした意味で、お互いの為にもその「付き合い方」を知っていないと、無益な結果になってしまうのです。


「アスペルガー そのコミュ対策」の項では、「ではどういう付き合い方をして行ったら良いのか?」について考えてみる事にします。





そうしたアスペルガー傾向の特徴など、私のコラム「アスペルガー症候群の特徴」でも取り上げておりますので、ご興味のある方はお読みになっていただけたらと思います。


 

 


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