対象:住宅設計・構造
先日の台風18号での報道で、住宅の壁がまるごと吹き飛んだ事例をみました。
壁の一部に何かが当たって穴が開いたり、一番外側が吹き飛んだり、というのは常識的にありそうに思うのですが、まるごと吹き飛ぶとは思いませんでした。
どこのハウスメーカーなのか、工務店なのか、ということはもちろん、台風で吹き飛ぶ建築はそもそもありなのか…とても気になるニュースでした。
台風に限らず自然災害でこういう被害を見るたびに、日本は災害の多い国なのに、なぜ頻繁にこんなことがおこるのでしょうか。そもそも壊れない住宅を作るのってそんなに不可能なことなんでしょうか。
あと、建物が全半壊しても、大工さんや設計士さんがとくに罪に問われないのが、とても変だと思うのですが、これについてもご意見を伺いたいなあと思っています。
jkaさん ( 京都府 / 女性 / 34歳 )
回答:4件
個人的な考えですが・・・
とても考えさせられる内容だと思います。
確かに壊れない家を造っていると考えたいですし、壊れた時に大工や設計士の罪が問われないのか?と疑問に思われるのも自然だと思います。
近年、日本は亜熱帯化してきて、台風等の規模や突発的なゲリラ豪雨などは、これまであまり考えられませんでした。今年の夏に西日本を襲った豪雨で、山口県や岡山県、兵庫県でも土石流的なもので沢山の方が無くなったりと、悲しい出来事が起こりましたが、これらも気候の変化による影響や自然破壊等の影響は大きいでしょう。
おっしゃられるように、私たち設計士は、国が定める建築基準法を1つの基準にしながら、それぞれの家が建つ場所の環境条件をどこまで組み込んで、それを建て主の方と予算的な部分等を交えて話しながら丁寧に造っていく姿勢はとても大切だと思います。
しかし世の中には、売り手市場の考えで基準法をクリアーしているというだけで安易に家を建てているところも多いのが実情です。その部分が罪に問われないのか?ということは、これからクローズアップされていく可能性はありますが、現状では法的な部分をクリアーしているということで、その辺りはグレーなゾーンになっています。
今後の取り組みとしては、防災マップなどによる危険地域の特定やそういったエリアでの建築をどう条件づけるか?亜熱帯化してきた日本の気候は、これまで日本の家造りでは合わなくなってきている現状等、国全体での対応が必要でしょう。私たち設計士や工務店は、それを先取りして誠実に対応していきたいものだと改めて思いました。投げかけをどうもありがとうございます。
八納啓造
評価・お礼
jkaさん
たしかに自分にも「売り手市場」に踊らされがちな部分があると自覚するきっかけとなる回答でした。
建築に限らず、この世に完全なものは存在しませんが、それを目指そうとする姿勢と、誠実さを感じました。
ご回答ありがとうございました。
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- 株式会社G proportion アーキテクツ 代表取締役
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ではあなたは神なのですか?
あなたはどんな仕事をされていますか?
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人は皆死にます。
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私は完璧ではありません。
どんな自然災害にも崩れない家は造れません。
私は神ではありません。
それが罪ならばどうぞあなたの手で裁いてください。
私は東京都立川市上砂町に在住の大工であり一級建築士の若林正義です。
あなたは個人情報も明かさずに人の批判ばかりを展開するのですか?
私は間違っているのですか?
確かに悪意を持ったブローカーはこの世にたくさんいます。
利益のみを追求している業者もたくさんいます。
その反面、駆引きばかりで業者を利用する消費者もいます。
専門知識のない消費者はその結果、上手の営業に逆に利用されてしまいます。
様々な業種で社会問題になっている裏の真相だと私は考えています。
だからと言って全てが悪いわけではありません。
報道による偏った思想は、人を駄目にすると思います。
人間は信頼によって関係を維持するべきであると私は思います。
契約とは本来、両者の同意の上に対等に成り立っています。
お金に支配され、人の優位が決定する現代は病んでいます。
私の直球はいつも通用しません。
私は建築家として悲しみに満たされています。
補足
過激な答えですが冷静です。
決して切れておりません。
正直にお答えいたしました。
35年ローンを組むのは個々の責任においてするものです。
35年後の人生を読める人はどこにもいません。
一国一城の主になることは大いなる責任を伴うものです。
これは公開されています。
皆さんの思うところも聞かせてください。
artmasa@kfd.biglobe.ne.jp
契約された御客様には事前に説明します。
私と契約してくれたお客様はそのことに納得してくれた方です。
責任を伴いたくない方は賃貸に住んでいるほうが得だという資金計算が出ております。
家とは夢であると思います。
夢の実現には大いなる責任が伴います。
これは皆さんへの私からの問いかけでもあります。
評価・お礼
jkaさん
どんな自然災害にも崩れない家、ではなく、「日本は災害の多い国なのに、なぜ頻繁に(全半壊が)おこるのでしょうか」「それに対して罪が問われないのは変では」という問いかけをしているだけです。
多くの人はローンを35年組んでいます。車と住宅のローンで日本の経済は回ってきました。
匿名に向かって実名で回答するのがお嫌なら、しなければ良いのです。All Aboutプロファイルでの活動は向いていらっしゃらないように思いますよ。
質問に逆切れするような建築士には頼まない方がいいとよくわかりました。
ローンを35年も組んでこんな方とは家を建てたくありません。
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志田 茂
建築家
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自然の力と建築
志田茂建築設計事務所 志田です。
とても重い問題を提議されました。
ここで納得される回答は出ないかもしれません。
問題には、法律や保険、建築予算などが関わります。
>台風で吹き飛ぶ建築はそもそもありなのか
もちろん「あり」なわけがありません。
同様に「地震で倒れる建築がありなのか」もNOです。
建築基準法には風や地震に対する基準があります。
自然の力がその「基準」を超えるだろう事は、誰もが思う事ですが、ではどこまで対処すればいいのかとなれば結論は出ません。極論になれば核シェルターになるしかありません。
でも、そんなものを誰でもが作れるわけでもなく、居住性を求めるものにもなりません。
基準の上限は変わらなくても、考え方が変わり、構造・工法も、数十年前と今では全然違います。近年、コンピューターの発展により、様々な事が解析され、対応技術も飛躍的に進歩しています。
なので、実験室的に、単純に地震力だけ、風圧力だけに対してならば、あきらかに新しいものほど、「壊れにくい」のです。
ですが、現実の自然の力は単純でなく、複雑な力が働きます。車が持ち上がるような防風で、物理的に大きなものが当れば壊れるでしょうし、窓が割れ、室内を瞬間的に吹き抜ける場合の力には、手の打ちようがありません。
近年、気候の変化により異常な自然災害に遭遇する回数が増えています。それも、数十年前には考えられなかった事です。
時代が古いものほど、その建築時に考える根拠となるもが少なく、または、基準も低かったわけです。
ですので、古いものは、どちらかと言えば自然災害での被害は受けやすく、一律に建物に対する不安となります。
明快な回答とはなりません。字数制限もあり、他の方の回答をお待ちください。
評価・お礼
jkaさん
おっしゃるとおり「明快な回答ではない」ですが、誠実と感じましたし、現状がよくわかりました。
ご回答ありがとうございました。
安藤 美樹
建築家
-
自然災害に対しての設計について
建築基準法(第1条)で定められている基準は、最低基準だと考えて良いです。
すなわち、大地震をうけたときに、人命を守るために建築物の崩壊を防ごうとしているもの、大地震後の財産保全と機能維持まで求められていないというのが、現実です。
法律は最低基準と考え、私達設計者は、建物毎に、安全性の高いものを目指すのが、役目だと考えます。そして建築主さんへの説明の義務もあります。どこまでの安全性を目指すのかの話し合いを行うべきとも考えます。
壁や屋根材の仕上げの安全性の検討も最近ようやく、重視されるようになってきました。
以前はこのへんはおざなりで、被害が多いのは、このへんが原因と思います。
どこに頼んでも当然壊れない建物を建ててくれる、と考えていると
思います。
が、残念ながら、
安全性の高い建物を建てることへの方針を、建築主さんが持たなくては、そしてそれを実現してくれる設計者に依頼しなくては実現しないかもしれません。
少しでもご参考になる事を願っています。
評価・お礼
jkaさん
安全性については、注文住宅であれば、実現できるかもしれないが、
それでも最低限、住まう側が賢くなり、安全性を確かめ、きちんと投資しなければ無理ということですね。
ご回答ありがとうございました。
jkaさん
ローンは35年
2009/10/20 21:53多くの方は住宅ローンを35年で組んでいます。この35年を振り返っても、住宅の安全基準はずいぶん変わってきたと聞いています。私の実家も築35年です。しかしとても地震をはじめとした災害に耐えられそうにはありません。ローンを払い切った時には、中古として売り出すこともできず、住み続けるには覚悟がいる…これが現状です。
例えば50年以上(死ぬまでくらい)安全性も含めてまともに住める家の設計というのは可能なのかと思いました。台風で壁がふきとんだり、地震で全半壊して命や財産を失うのはごめんです。
jkaさん (京都府/34歳/女性)
(現在のポイント:-pt)
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