猫の関節炎

何歳のネコちゃんでしょうか?

ネコちゃんは 老齢になると関節炎が起こることがありますが、あまり疼痛を訴えないケースが多いのです。たまたま他の病気でX線検査を受けたときに、偶然見つかることが多くあります。 臨床症状がないので、特に治療はしません。

また、若年で、関節炎があって、痛みを訴える場合には、免疫が関与している場合もありますので、今後注意して観察していく必要がありますね。

関節炎は原因によって分類することができます。

高齢でしたら変形性関節炎の可能性が高いかと思います。正常な関節表面が破壊され、軟骨が摩耗し痛みを生じます。軽度の場合は未治療ですが痛みが激しいと鎮痛剤の服用が必要です。

細菌性関節炎は単一関節に発生することが多く、主な症状として発熱や元気消失、関節の腫脹などです。抗生剤の服用や状態によっては手術が必要になることもあります。

弱齢の場合はウイルス性関節炎の可能性があります。これはカリシウイルスが原因で通常一過性ですが、進行すると呼吸器症状や口腔内に潰瘍を形成することもあります。

さらにまれな疾患ではありますが多発性進行性関節炎というものもあります。症状は発熱や嗜眠、関節の腫脹などです。ステロイドや免疫抑制剤の投与が一生涯必要です。

動物も高齢になると様々な病気をします。まずはその病気をよく理解してあげてください。

治療方針や今後起こりうる症状についてかかりつけの先生とよくご相談されることをお勧めします。